脊椎内視鏡下手術 - わきだ整形外科 - http://wakida.org

わきだ整形外科は脊椎内視鏡下手術を中心とした、低侵襲手術が専門のクリニックです。 - 鹿児島県鹿児島市で開業しています。

リスクに挑む勇気

2009-11-30 08:52:36 | Weblog
当院では、高齢な方の手術も行っています。
最近では、色々な報道もあって、医療機関が及び腰になっているようです。
先日も、いろんな病院に手術を断られた方の手術を行いました。
もちろん経過は良好です。

私たちはもちろん安全に医療を行わなければなりません。
しかしながら、とてもリスクがある方で、激しい痛みに悩んでいる方がおられるのも事実です。
場合によっては死んでもいいからやって欲しいとまで言われる患者さんもおられます。

そういう方たちを総合病院までが、断らなければならない風潮はどうなのかと思います。

元々、医療は危険な分野です。
日本では医療技術が進み、とてもリスクが低くなってきました。

しかし、医療行為を行うことはすべてリスクがあることを一般の方、報道の方は理解していただきたいと思います。
結果が悪ければすべて訴訟に持ち込み、粗を探すようなことが多々あるようです。
私たちはもちろん、最善を尽くしているつもりですが、後から見ればすべての判断が正しかったとはいえないのが医療です。
それは、人生においても同じことです。後から考えれば、あの時ああすれば良かったと思ったことがあるでしょう。

簡単な手術でもアレルギーや心疾患、脳疾患の急な出現で命を落とすことだってあり得ます。

医師はそういうことが起こっても最善の努力を行います。
現在の報道のされ方では今後、どんどん手術が受けられなくなる方が増えることでしょう。
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行政刷新会議

2009-11-12 21:56:09 | Weblog
行政刷新会議では勤務医と開業医の所得格差が強調されていました。
さらに、科別の収入としては整形外科が多いという資料もありました。

以前から言われていますが、勤務医の給料が安いから、開業医になるという様な情報操作があるように感じます。
私は、勤務医の時の方が仕事も楽でしたし、拘束時間も少なかったです。
収入は必要十分でしたし。

勤務医が疲れているというのは、人員が少ないことに起因します。お金と言うより、人を増やさないと問題解決にはつながらないと思います。当直空けも普通に仕事しないといけないのですから。

また、勤務医の収入の少なさは、病院の企業努力が足りないこともあります。
民間の病院では勤務医も高収入です。
その反面、大学病院などの医師はとても給与が安く、びっくりする程です。
とくに、公的病院は看護師を含め、コメディカルの給与がかなり高く、財政を圧迫しています。
さらに、病院内のシステムに無駄が多すぎます。
めんどくさい仕事はすぐに外注に出します。その上、その外注コストはかなり高いのです。
電子カルテで、人が減るどころか、増えました。パソコンのシステム、管理や投資に莫大なお金がつぎ込まれています。
それも、業者の言いなりです。
行政刷新会議ではこの辺も調査して、公開していただきたいと思います。

科別の収入で整形外科が多いのは当たり前だと思います。
患者さんが多いからです。
一日30人診て成り立つ科と、100人以上診てやっと成り立つ整形外科の現状が理解されていないような気がします。
しかも、リハビリスタッフから、看護師など、他の科よりも遙かに人手が必要な科です。
また、手術器具もとても高い。
整形外科の開業医に残るお金はその他の科よりも少ないと思います。
私がつぶやいても無駄かもしれませんが。


わきだ整形外科には毎日たくさんの患者さんに来ていただいています。
私は、勤務医の時代よりも仕事がずっと大変になりました。
しかし、勤務医の時よりも患者さんにより深く接することが出来るようになったと感じています。
また、その期待に応えたいという思いも開業医になってからさらに強くなりました。
私ごときの治療を受けに、遠くから来ていただいたり、頼りにしてこられたりするからです。
その患者さん方に今後も最新の医療が受けられるように、また、当院で献身的に働いてくれている、私の仲間たちの苦労が報われるような改革をお願いしたいと思います。
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