「藁の家」

「藁」による新たな建築の可能性や発展を通じて日本の住環境に対する意識を高めていきます!

コンクリート&近辺調査

2006年04月04日 22時42分15秒 | 「藁文の家」建設プロジェクト
4月4日。天気:晴れ。
型枠と配筋の準備が出来た現場にコンクリート屋さんが来るのを待っている。

到着後コンクリートの品質・状態や、納品書をチェックし型枠に流し込む。

この日は滋賀県から左官職人にきていただき、外壁の最終仕上げの検討をする為に近辺の調査に同行したいただいた。(その左官職人も手伝ってくれました・・・ありがとうございます!)



この状態で固まるのを待ちましょう。



コンクリート工事がひと段落着いたところで、早速カメラマンと左官職人と近辺調査へ。

先ずはこの地を昔から見てきた方にお話を聞くことが出来ました。
~昔、この辺りの田は水のひきがよく、乾燥しやすい土地だったので、二毛作だったとか。
刈り取った稲はそのまま土の上に寝かせて乾燥させて脱穀できたとか。~
2本の川に挟まれて出来る三角州の土に似た性質の土で、砂が多い。
周辺には新しく建てられた家が多く、古くから残っている建物が減ってしまった。それでも現存している土壁を見てみると、どうやらこの辺りの土ではないものを使っている。
しばらく雨ざらしになっている土壁も発見。
触ると脆く崩れた・・・砂っぽい。この辺りの土か?

別の場所へ移動。近くの蔵やお寺の壁を見る。
しっかりと残っている土壁で、別の場所から持ってきた土のようだ。
軒の出や、屋根形状から、特別雨が多かった場所でもなさそうだ。
しかし、気になったのはやたらと石積が目立った。
川が近くにあるのか・・・水害があったのか・・・道路から盛り土をして地盤をあげている。

かつての大水害の時、ここは大丈夫だったらしい。最近の東海豪雨の時はここから少し離れた場所で3mほど水位が上がったところもあるがやはりここもそれほど被害は無かった様です。
その他、左官職人からはいろいろな話を聞くことが出来、ゆっくりこの土地のメッセージが少しだけ受け取れた気がした。


今後もどんなプロジェクトがあるのか分からないが、その土地の気候風土・歴史・メッセージ等を知った上で壁の仕上げを決めていく必要を実感した。
土の壁というのは奥が深い・・・改めて思いました。
でも、それを探って追求し、見えてくるものがあると嬉しくなる。

日本中、どんなところでも対応できてしまう外壁材が今では主流だ。
「雨・風・風土をわざわざ考慮しなくても大丈夫。」
一見便利そうな話だが、実は文化や技術・歴史を途絶えさせてしまう恐ろしいことでもあるんだ・・・と思ってしまう。
そんな事柄がファーストな世界を作っているのだろう。




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1 コメント

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Unknown (あおやまゆうこ)
2006-04-08 08:28:12
そうですよね。土地の性格は建物にとって、

すごく大切ですね。ストローべイルって

外国のものだけど、こうやって日本の藁の家に

なっていくんですね。

小林さん、さらにカッコよくなったようで。

みなさんにまた、会いたいですね。



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