日米ＬＰＧＡ観戦記（１３）岩井姉妹は双子だそうだね

世の中に双子という存在がどれほどいるかというとネット調べで１０００回のうち４組だそうである。結構な頻度だ。これは人種で差があって日本人は少なく、白人はちょっと多くて黒人は大分多いらしい。ちなみに一卵性双生児の場合、指紋や静脈または虹彩認証などは問題なく識別できるがＤＮＡでの個人の特定は出来ないそうだ。これはＤＮＡが後天的な獲得性質の影響を受けない遺伝情報だから、ということらしい。ＤＮＡ最強説破れたり！

まあ、そんなことはどうでもいいけど、岩井ツインズは「妹の千怜」の方がプレーオフで優勝して通算３勝になったので、姉の明愛より取り敢えずはゴルフの腕前は上ということになりそうである。飛距離も最初は姉の方が飛んでいたのに最近は妹の千怜が飛ばしてるということで、プレーオフの時も千怜が最後に打っていた（山下は二人より全然飛ばないから問題外である）。

飛ばしということで言うならば岩井ツインズは二人共「肩幅」が女子に似合わずがっしりしていて、腕も太いし如何にも筋骨隆々で「飛ばすだろうなぁ〜」という体型である。山下も勿論プロだからそれなりにトレーニングはしているだろうけど、如何せん小柄でテクニックで攻めるタイプだから比較するとちょっと影が薄い。

まあ生まれつき身体能力に差があるのにそれでトレーニングをしちゃったらやっぱり勝てないよなぁ、という見本である。言うならば二人はゴルフ界のサラブレッドというか、必要な能力は全部持ち合わせているから羨ましい限りだ。しかし二人がプロのトーナメントで勝つのは飛び抜けて体力があるから「だけではない」。飛ばすだけで勝てる程甘くないのがプロゴルフである。そのいい例が「葭葉ルミ」だ。彼女はいつも飛距離ランキングでトップ３に入る位の飛ばし屋だが、ツアーで優勝争いして「テレビに映った」というのは余り見たことがない。何故なのか？

それは本人が１番よく分かっている事だろうが、要はゴルフが「下手」なのである。ゴルフはまぐれの要素が多いゲームではあるがそれでも「上手下手の差」は歴然と出るスポーツだ（岩井姉妹はパターも抜群に上手い）。私のゴルフ仲間のＳＮ氏とＳＹ氏は長年スコアでＳＮ氏が上回っていた。ところがここ３、４年で急速にＳＹ氏が腕を上げ、最近ではどちらが勝つかの「面白い勝負」になって来た。ちなみに二人は「小学校以來の友人」で尚且つアマチュア・ゴルフでも「永遠のライバル」という、これ以上ない程の理想の関係である。この関係は一生涯続いて欲しいものだ。

それはそうとして話をもとに戻すと今回のテーマは、双子は両方同時に生まれたんだから「どちらが姉とか妹とか」無理に長幼の順番をつけなくても良くない？、である。これはどういう理由か知らないが、戸籍には子供には「第何子という順番」が必ず付くみたいである（他にも正妻の子だとか何とか面倒臭い取り決めがあるみたいだ）。もちろん戸籍に名前を書くわけだから枠順があっても仕方がないのは理解できる。だが同じに生まれた二人が片方は「お姉ちゃん」ということで世間からそう云う風な目で見られ、何となく責任もちょっと負担が大きいように感じられて、もう一方は「妹」ということで可愛らしいイメージが付いて「得してる」感が出るのは不公平だと思うがどうだろう。

実際、姉の明愛は優勝した千怜についてライバル心を剥き出しにして「次は必ず勝つ」と言っていたそうである。何もそんなに意識しなくても良いのになぁと思うが、それが「無理やり」姉にされてしまった者の感覚なのだ。特にプロゴルファーという勝ち負けのはっきりした世界に二人して挑んでいるわけだから、否が応でも「どちらが強いか」の戦いになるのは仕方がない。今のところ妹の千怜の方が数歩リードしている状態だが、この先どうなるかは神のみぞ知る、だ。とにかくこのまま二人の関係が「仲のいい姉妹」でずっと続いて欲しいというのがファンの気持ちであろう。それで私の提案だが、テレビやマスコミが二人を紹介するときに「双子です、姉妹の区別はありません」と言うようにしたらどうか。これなら無用のライバル意識もなく、清々しい関係で見ていても気持ちが良い。

ところで姉でもなく妹でもないのな、じゃあ何て呼べばいいのか？

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私の提案は女偏に同じと書いて「あも」と読むのはどうだろう。まあ出来れば大々的に国民のアイディアを募って、一番素敵な呼び方を政府が決めればいいとは思う。とにかく双子なのに「姉の重圧」を背負わされた明愛の苦労を少しでも軽くしてあげられれば、と思う今日此の頃でした。