先日久し振りに会社に顔を出したら、私より2年先輩のYさんが先日亡くなったと知らされた。余り突然だったので、驚いて「えっ、本当?」としか言えなかったのである。今年の春先から具合が悪くて休んでいたが、夏頃良くなってまた会社に来ていたらしい。亡くなったのは9月だそうだ。
確か夏頃に彼から電話を貰ったのを思い出した。今度会社に行くから会おうよ、と答えたのが最後になった。人間とは不思議なもので、死期が近づいた事を知るとそれまで付き合った知人に、最後のお別れをしたくなるのかも。その後なんだかんだで会社には行けず仕舞いになってしまったが、行っていれば良かったなぁと悔やまれる。
会社に行ったのは別の用事だったが、私はついでに彼に会えるというので楽しみにしていた。あんなに元気そうだったのに・・・、癌だったそうだ。私はどこの癌かは聞かなかった。そう言えば今年は同年代の訃報が続いている。なんだかどんどん死が近づいているなぁと気が滅入る。私ももう少しで74歳、天寿をまっとうする日はいつのことだろうか?
そんな事を会社の後輩と話していたら、その内に退職者の集まりがあるそうだ。「是非いらして下さいね」と誘ってくれたけど、私なんかにも気を使ってくれてちょっと嬉しかった、長年お世話になった会社だけに、昔の仲間の近況を聞くだけでもなんだか体が軽くなった気がする。皆も私同様に年をとっている筈なのに、楽しく喋っていると時の経つのを忘れてしまってとうとう夕方まで話し込んだ。上野までの帰り道は、近年になく足取りが軽い。
Y氏の葬儀はもう済んでいるそうだ。そう言えば私はちゃんとした喪服を持ってはいない。何年か前に別の友人を見送った時は確か着ていったと記憶しているが、どこを探しても無かった。ある時家の近くにセレモニーホールがあるのに気付いて調べたら、礼服の貸衣装もあるそうだ。今度誰かの葬儀があったら借りてみよう、或いは、そうなる前に私が逝ってしまうかも。
ちょうど今日は世間ではクリスマスイブで盛り上がっている筈である。ああ、このキリスト生誕の記念すべき夜に、私は何と真逆の事を考えてるのだろうか?
人生の不幸は時を選ばない。Y氏の御冥福を祈る。
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