阪神が、今オフに獲得を目指す前ヤンキース傘下3Aスクラントンの福留孝介外野手(35)に対して他球団を上回る条件提示をする準備があることが18日、明らかになった。既に球団は福留が20日に帰国するとの情報を入手。いの一番に獲得交渉を申し入れて速攻アタックをかけ、物心両面で誠意を示す方針だ。
最愛の人を、ライバルに奪われるわけにはいかない。球団関係者は「もちろん許容範囲はあるが、他球団に負けない条件を提示する準備はしています」と最高の条件を提示する意向で、福留争奪戦で一歩も引かない構えを示した。
福留は3日(日本時間4日)に、ヤンキース傘下3Aスクラントンを自由契約になった。阪神では昨オフに続き、6月にホワイトソックスを戦力外になった際も獲得に動いた経緯がある。低迷した今シーズンの最大の課題だった打撃不振改善の切り札として福留を位置づけている。
ただ、日米で実績を残したビッグネームだけに、当然、他球団も獲得に名乗りを上げる可能性は高い。ライバルとみられるのがオリックス、DeNAなどで、いずれもチーム内に大黒柱、核となるべき野手が不在の球団だ。だが、阪神としては簡単に譲る気などない。
関係者によると福留は現在、来季の去就について熟考を重ねているという。もちろん米国でプレーを続ける選択肢もあるが、年齢面や将来的な部分も含めれば、日本に復帰するのが現実的。そんな中、気になるのが福留の家族が、日本復帰の場合は在京球団でのプレーを希望しているとの情報だ。
また、福留は2007年オフに中日をFA宣言した際、獲得に名乗りを上げた日米の複数球団から、最もいい条件を提示した球団を移籍先に選択している。これらの状況を踏まえると、阪神としては金銭面だけにとどまらず、あらゆる条件で、他球団に負けない最大限の誠意を示す必要がある。
例えばDeNAは、福留獲得の条件を、ラミレスと同程度の2年契約、年俸3億5000万円に設定しているもようだ。阪神としてはこれを上回る、複数年契約は最低条件、年俸も4億から5億円程度を提示するものとみられる。
関係者によると、福留は20日に緊急帰国し、関係者と来季以降の去就について話し合いの場を設けるという。球団では水面下でこの情報を入手。何よりも他球団に先がけて獲得に名乗りを上げることが、第一の誠意。速攻アタックをかけ、虎の福留誕生にこぎつける。
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