並木たより

写真付き日記

三昧(さんまい)  ............ Spiritual concentration

2007-07-18 00:52:43 | 日記・エッセイ・コラム

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老先生を慰問する。本年104歳。

体も心もお元気である。というより、体は徐々に衰えてゆくが、心は益々研ぎ澄まされてゆくといった様子である。

余念なく仏画を描いておられた。三昧の境地である。

慰問したつもりが、かえってこちらが慰められ、励まされた。

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先途(せんど)  ............... A turning point

2007-07-17 00:39:35 | 日記・エッセイ・コラム

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藤林益三記念講演会が開催された。勤務先(最高裁)主催の葬儀にあきたらない思いの人たちが語らって、没後七十七日目に開催したのである。

今井館講堂が、(久しぶりに)、人であふれた。

1077年7月13日、津市地鎮祭裁判の最高裁判決。「わたしの45年の法曹生活はこの判決に向けられたものであり、裁判官となり長官となったのも、この日のために備えられたものと思えてならない」

良き戦場(死場所)を得た武士(もののふ)は幸いである。

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台風一過

2007-07-15 00:09:31 | 日記・エッセイ・コラム

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3人死亡、1名不明という犠牲を残して台風4号が去った。九州・四国で土砂災害が相次いだ。

何千年も崩れなかった山が今回崩れたということは、何千年ぶりの大雨が降ったことになるという意見がある。間違いである。

百歳の老人は(過去100年間死ななかったから)今年死ぬ確率は100分の1以下で、50歳の中年が今年死ぬ確率は50分の1以下、したがって50歳の中年の方が百歳の老年より年間死亡確率が2倍高いという論法と同様の間違いである。

人は約百年かけて毎年100分の1ずつ死んでゆく、山は百万年かけて毎年100万分の1ずつ形を変えてゆく。人の寿命を基準に考えると山の寿命は無限に長く感じられる。人の死亡率は100%と日野原重明先生は言われる。では、山は?

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負債の償却 ............. Repayment of the debt

2007-07-13 08:14:18 | インポート

人は負債をもって世に来たり、負債の下に成長し、負債を償却して世を去る。しかり、償却して去るべきである。

彼は国家に負うところあり、社会に負うところあり、父母に負うところあり、教師に負うところあり、友人に負うところあり。

彼はひとり生まれず、ひとり成長せず、ひとり死せず。彼自身が社会と時代の産であって、自己に顧みて「われ何びとに負うところなし」ということはできない。

しかしてこれらの負債を承認して喜んでその償却の任に当たらんと欲する者、その者が愛国者であり、公人であり、孝子であり、弟子であり、友人であるのである。 (内村鑑三)

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