河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑179 / 行雲流水

2024年09月13日 | 菜園日誌

家の庭で秋冬野菜の苗を作っていたが、本葉が出てこない。
ということは、根が伸びていない……ということ。
去年は、五日ほどで葉が出たのだが、今年の暑さは去年以上なのだと痛感!
茎をそっと引っ張るだけで、すっぽりと抜ける。
コンクリートの上なので熱がこもりやすいのだ。
こりゃアカンがな……というので、丈夫そうなのを畑のビニールハウスへ引っ越し。
畑では、棚の上に置くので、根の部分への風通しがいい。
最初からそうしておけばよかったのだが、ひねくれものの台風10号の接近で、ビニールの天井を剥がしてしまったのだ。
どうせ、まだ、一つや二つの台風が来るだろうし、邪魔くさいからと、そのまんまにしていた。
というわけで、まずは、天井のビニールの張り直し。
直射日光を浴びないようにネットも張って日除け。
それから、バイクで四往復して、苗の引っ越し完了!
さて、生き返ってくれるだろうか……などと心配する前に、転ばぬ先の杖!
もしもの時のために、10種類ほどの種を蒔き直した。

防災の心得に、よく口にされる「居安思危(こあんしき)」という四字熟語がある。
安(やす)きに居(あ)りて危(あや)うきを思(おも)う 」と読む。
中国の故事の一部で、次に「思えば則(すなわ)ち備えあり 」と続く。
そして、よく知られている「備えあれば患(うれ)い無し」で終わる
原文は「居安思危 思則有備 有備無患(『春秋左氏伝』)」と書かれている。
平穏安全な時から危険について考える。すると、何とかしようと準備する。事前に備えていれば心配はなくなる。

まったくそうだと思いながら、ビニールポットに、丁寧に種を蒔いていく。
蒔き終わって、農小屋の横の水路の流れで手を洗う。
洗いながら、別の故事が頭の中を流れる。
水は低きに流れ、人は易き(やすき=安易)に流れる(『孟子』)」。
……はぁーとため息……。
家から離れた畑の苗の世話に、一日何度も脚を運ばなければならない……。
なんとも邪魔臭い。
空を見上げて、流れて行く雲を見る……。
行雲流水
その時ゃその時、在るがまんま!
人の体の60%は、水なんだから。


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