両親と姉のお墓参りもあり、また亡父がお世話になった方へのあいさつもあり、日本海まわりで秋田に行ってきました。
途中の山形も秋田も9月とは思えないくらい猛暑の毎日でした。
田んぼを見ると、稲の生育はおおむねよかったのですが、気のせいか、わたしが子どものころ見ていた整然と稲穂が実っていた田んぼの圧倒的な美しさがうすれ、田んぼがすこし雑になっている気がしてなりませんでした。
「米」では食っていけない農家の現実もあり、Holiday Farmerが多くなったのか、あるいは「公社」型の企業農業が増えて、生産量だけしか目がいかなくなり、そもそも米作りの環境に不可欠な山や水、入会地などへの手入れがおざなりになっているのか。
山も野原もじつは人の手が加わることによって、その美しさや調和が保たれているわけで、けっしてなすがままの自然ではありません。
いずれにせよ、農業は、資本主義の論理とは合致しがたい「生活生存」の思想を宿しているものです。それは、農家出身の両親をもち、子どものころ繁忙期に手伝いに行った記憶が言わしめることでもあります。
ちなみに途中、山形県の酒田に立ち寄り、土門拳記念館に行ってきました。
土門拳の写真は、これまで写真集などでほぼ見ているものの、ひたひたと寄せてくる、なつかしく、また土の強いにおいの立ちこめる郷愁のなかに、激しく厳しい現実が立ち現れる。
しばし、写真に写された人びとや仏像、そして人形の「眼」の迫力に圧倒されて数時間過ごしてきました。いい時間でした。
<上は土門拳記念館*記念館の左奥に薄く見えるのは鳥海山。
下は『こどもたち』の逆上がりの写真。そこに自分がいるような・・・>
ところで、2024年秋学季講座の日程等がきまりました。
詳しくは、季林書房ホームページをご覧ください。
初講日は、としま区民センターで10月14日(月曜代休日)14時開講。テーマは、ずばり現在の〝日本国憲法〟です。
昨今の、自民党総裁選候補者の話をぼんやりと聞いていると、候補者全員が「改憲」論を語っているのですが、おそらくこの人たちは、改憲したとしても、その憲法すら守らない。自分たちの都合のいいように早晩〝言い換え〟てしまうのだろうな・・・、と。
はたして「憲法」って、なんだろう?・・・。
はるか古代のアリストテレスも孔子や孟子なども、為政者の圧政や横暴を許さない政治のあり方を求めて、ひとつに政治理念を説き、または政治道徳を説いたものです。
それが現代では、「憲法」という形になった。きわめてシンプルな事柄です。そんな「憲法」の現在のすがたを考えてみたいと思います。
お申し込みは、いつもの
npo.shinjinkai1989@gmal.comまで!
それと10月5日(土)15時から西巣鴨の大正大学で、
『京の映画芸術~太秦京都撮影所の栄光』
というテーマで講座を行います。
日本映画のお話しとからめて、映画芸術発祥の地ともいえる「京都」の過去と現在について語ります。
こちらの方の申し込みは、
京都新聞文化センター
TEL:075-213-8141 FAX:075-213-8139
TEL:075-213-8141 FAX:075-213-8139
にお願いします。
というわけで、季林書房ホームページともども、よろしくお願いいたします。
季林書房HP https://kirinsyobo.com/