私事ですが、これまで市民講座を、17年近く続けてきました。
受講されるかたは、大学や大学自治会などのときは学生諸君。2008年に東大駒場自治会のゼミ「特攻の罪責」の講座には戦争体験をお持ちの方々がたくさんいらっしゃいました。
なかにはB29に特攻機が体当たりしたのを直接見たというかたもいらっしゃいました。
その後、京都商工会議所や週間金曜日の主催のもの、わたしがおこした私塾-宏究学舎のゼミ、そして今回のNPO新人会の講座など。その時々のテーマ、そして時代の関心事に、人は集まり、語りあって、また去っていく。
そんな時代の流れの中で、また今年も新たな「場トポス」を作れたらいいなと思っているしだいです。
5月下旬から7月上旬までの木曜「夜ゼミ」と土曜「昼ゼミ」の二講座。文化芸術史と近代現代の政治と天皇、そして教育勅語の意味したもの。これらはともに一見無関係のように思われでしょうが、わたしが見るに、日本人の精神史といった文脈では、不可分な流れがあるように考えています。
ちょうど近年没した加藤周一の仕事は、そうした視座からのものだったように思います。
まずは講座にご参加を願えれば幸いです。
以下、もう一度、案内文を貼っておきます。
5月25日(木曜)開講の〝夜ゼミ〟<岡倉天心『茶の本』精読>講座(19時30分~21時)
第1講(5月25日):序論ー「茶の精神」とは何か?~文明開化と岡倉天心『茶の本』
第2講(6月8日):「無常」という文化~鴨長明と西行ーその〝無常〟の在処
第3講(6月15日):〝踊念仏〟と〝猿楽能〟~一遍と世阿弥-〝混沌と舞踏〟
第4講(6月29日):〝飛花落葉〟と流浪の精神~心敬そして宗祇ー〝漂泊の旅〟
第5講(7月6日):〝きれい寂び〟と〝しほり〟~俵屋宗達と松尾芭蕉の美意識
第6講(7月13日):結語-〝黒白と静寂〟~与謝蕪村の風景と『茶の本』の現実
*なおこの講座では、岡倉天心『茶の本』(岩波文庫)をテクストにしますので、受講生の皆さんは、事前に購入をお願いします。
5月27日(土曜)開講の〝昼ゼミ〟<明治維新から150年!~日本の〝かたち〟を考える!>(12時30分~14時)
天皇と政治そして教育勅語
第1講(5月27日):〝幸徳秋水〟と〝吉野作造〟~政治の理想をどこに置くのか?
第2講(6月3日):〝西園寺公望〟と〝昭和天皇〟~国家の理想をどこに置くか?
第3講(6月15日):〝踊念仏〟と〝猿楽能〟~一遍と世阿弥-〝混沌と舞踏〟
第4講(6月29日):〝飛花落葉〟と流浪の精神~心敬そして宗祇ー〝漂泊の旅〟
第5講(7月6日):〝きれい寂び〟と〝しほり〟~俵屋宗達と松尾芭蕉の美意識
第6講(7月13日):結語-〝黒白と静寂〟~与謝蕪村の風景と『茶の本』の現実
会場はJR池袋南口下車徒歩4分:としま産業振興プラザ http://www.toshima-plaza.jp