新年あけましておめでとうございます!
2019年という年がやってきました。
みなさん、新年いかがお過ごしでしょうか?
東京は穏やかな冬晴れで、
それなりに寒くはありましたが、
太陽熱が地上におくられて、陽の暖かさが感じられる元旦でした。
わたしは北国秋田県、男鹿半島北部の北浦というところで生まれました。
北浦はかつてハタハタの漁場として、たいそう賑わったそうですが、
いまは若者の姿をほとんど目にすることのできない寒村だと聞き及んでいます。
秋田は〝雪国〟の印象が強く、地吹雪の舞う豪雪地帯と思われている人びとも
多いかと思います。でも、日本海側は男鹿半島の付近まで暖流が流れていることもあり、
秋田内陸部と冬の景色はおおきく違います。
冬の海岸部は、荒波と荒空、そして鈍色の低く地上を覆う厚い雲に覆われますが、
雪はそれほど積もりません。むしろ男鹿半島の付近まで対馬暖流と呼ばれる
暖流が流れ込み、男鹿半島の南部から西部にかけては、
冬になっても深紅の寒椿が咲いています。
荒空(あらぞら)に 白雪(はくせつ)の圍む 寒椿
というわけですが、〝2019〟という数は、なんか据わりの悪い数ですね。
でも、むしろそうした年であることで、
緊張感がほどよくあって、わたしたちが身を処す上で、
困難や苦難を考えるには、いい年回りになるようにも思います。
ところで、わたしは今年もいつもと変わらず、
市民講座などをつぎつぎに開講していきたいと考えています。
さしあたって【2019年度夏学期】NPO新人会・宏究学舎講座は、
〝時代に杭を打つ!〟という講座を考えています!
【第一講】近代日本の陥穽~朝河貫一が説く「禍機」とは?
【第二講】人道主義の意味~杉原千畝の「反旗」とは?
【第三講】理想としての〝ナショナリズム〟~橘樸と「中国」
【第四講】地下水脈を掘る!~八田與一の「献身」
【第五講】美意識は海峡を越える!~浅川巧と「朝鮮の美」
【第六講】巨大権力と静かな表現者~亀井文夫の「映像世界」
〝上海〟(亀井文夫監督作品)
開講は5月下旬からを予定しています。
隔週土曜日の午後13時30分~15時30分(質疑応答を含む)で、
会場はまだ未定ですが、いちおう池袋の豊島産業振興プラザと
考えています。
ほかにも、京都商工会議所主催の「京都講座」、
今年は、4月6日(土)が初講日で会場は大正大学ということになります。
『日本の美意識〝探訪〟』 ~京の美の巨人とその時代を考える!
【第一講】 藤原定家と藤原家隆の京都
~和歌における〝真善美〟とは何か?~
【第二講】 正徹と心敬の時代
~〝飛花落葉〟の抒情美とは何か?~
【第三講】 能阿弥と善阿弥の世界
~「山水」の審美眼とは何か?~
【第四講】 古田織部と小堀遠州の世界
~心美の探求者。反逆と〝きれいさび〟のあいだに~
【第五講】 売茶翁と池大雅の京都
~無所有の美と隠栖の美意識とは?
これまでも日本的情緒について考察をしてきましたが、
〝飛花落葉〟〝詫び寂び〟〝兼済と独善〟といったありようが、
日本人の精神構造とどのように響き共鳴したのか?
そんなことをより深めていけたらと考えています。
といったように、さまざまな企画を考えています。
このブログをご覧のみなさんも、是非ご参加ください。
なんか宣伝じみた元旦のご挨拶になってすみません。
しばらくブログも更新してなくて、もう忘れられてしまった
かもしれませんが、まずはいろいろやってみます。
じつは2018年秋季講座〝時代と表現者〟のレジュメを、
すべてアップしておきたいと思ったのですが、やり方がわからず、
またしばらくしたらこのブログで公開します。
もちろん「レジュメ」ですので、講座の内容をすべて
反映しているものではありません。でも、一講座だいたいA4で
12から14枚に及ぶ文章で書かれた「論考」があり、
内容もかなりハードですので、読んでいただければ幸いと思っています。
それではみなさんにとって、いい一年になることを願いつつ、
今年もよろしくお願いいたします!
八柏龍紀