弁護士の村瀬快彦は傷害致死事件を起こして刑務所に収監されていた従兄弟の亮介の
身元引受人の要請があり、仕方なく引き受けた。
釈放後に期限を設けて、とりあえず快彦の家で一緒に暮らし始める。
小学6年生のときに母親が自殺し、それ以来、他人と深く関わるのを避けてきた快彦だったが、
明るい亮介と交流することで人として成長していく。
だが、ある日、母が結婚する前に父親の安彦に送った手紙を見つけ、自身の出生に関わる衝撃の秘密を知る、、、
設定は重いのに、話の進展が都合よくて軽く感じた。
確かに亮介が死なせてしまった被害者は虫唾が走るような輩で
殺されても誰も悲しむ人も苦しむ人もいない。
しかし、刑を終えたからと言え、殺人の前科は消えない。
いつも人の目を気にして、人並みに幸せを求めることも許されないと思ってしまうかもしれない。
亮介は自分で贖罪を科したんだなぁ。
快彦も自分で閉じ籠ってしまった籠から亮介によって出してもらえたのだ。
同作者の「友罪」を思い出した。
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