さて2回目。まだ弦楽器3人での合わせです。
今回の「後宮」は、やはり長い。前回も最後の方は時間が足りなくなって「とりあえず音を出しておく」みたいな感じで終わりました。なので今日は、3幕から。
このオペラのあらすじを、極めてざっくりと言うとすれば、奥さんと従者が、航海中に海賊に襲われてトルコの後宮に売り飛ばされる。それを奪還する物語です。
最終的には、そのトルコの王様が、意外なことに大変な人徳者で、金で買って後宮に入れたはずの「奥さん」に本気で純粋な恋をしてしまう。だから、金で買ったはずなのに傷つけたくない。だから手を出すことをせず、真実の愛を得たいと願うのです。
なのに「奥さん」は、いつまで経っても自分になびこうとしない。そればかりか、亭主と添い遂げられないなら潔く死にます。それが本望です、とまで言い始める。
そこにほだされた王様は、奪還に失敗した亭主と、大好きな奥さんを結局、解放してやる。
「さすが王様!偉い!私たちの素晴らしい王様、万歳!」
めでたしめでたし…というのが終曲です。
ひとり納得がいかないのが、王様の下僕のオスミン。このオペラ唯一の悪役。でも憎めないところもある重要な役どころです。かなりの低音で、相当な演技力がないと務まらない。このオペラの上演回数が少ない最大の原因です。
この四重奏版でも、そのオスミンがからむ曲がなかなか難しいのです。
時として乱暴だったり、コミカルだったり。ある意味ではパパゲーノ以上のトリックスターです。なので、それが存分に生きるように、音楽も凝っている。
このあたりを、生き生きと作ること。そして、トルコならではの…と言うか、モーツァルトがトルコ人に感じていたエキゾチック感みたいなものがつかめればと思います。
「コミカルな軽さ」…難しいのですが、これが肝でしょう。「一生懸命に音を追う」と、逆にどんどん離れて行ってしまうような気がします。
さらに精進。
チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。
ただいま6箇所
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