皆様、本当にありがとう!
「花びらうらない」展、無事終了いたしました。
今年2月に展示のお話をいただいてから半年間、ずっとこのことだけに全身全霊をかけてきた展示でした。
間に、震災を挟み、作風ががらっと変わってしまいました。
でも、それは、今までの経験の片鱗の積み重ねなのかもしれません。
まったく行ったことのない土地であるバリ島で、まったくやったことないろうけつ染めを習いに行こうと決めた時は、
なんの不安もありませんでした。
むしろ、安堵感がありました。
蝋で描くというのは、自分の手のひらの直径15cmの中で繰り広げられる現象です。
どろどろに溶けたぽとぽと落ちてくる蝋を扱う精神統一が必要な作業で
全体を考慮しながら描くとか出来ないです。
この自分の手のひらの直径15cmの中の滲みや、溜まりにただただ魅了されて、
蝋の線をどんどん垂らし伸ばし、のめり込んでいくうちに、
気がつくと、丹後縮緬13m、45cm四方を8つが出来上がっていました。
直径15cm×∞ 、、、、どこまでもどこまでも描ける。
ふと両手を広げて布を伸ばして見ると、それは、描いたと言うよりも、浮き上がってきた絵でした。
私の小さな祈りが作らせた現象でした。
最後に蝋を落とすまで、どんな色になるかもぜんぜんわかりません。
この不思議な絵を、皆様に見ていただきたいなと興奮した2週間でした。
見に来てくださってほんとうにありがとう!
山崎ナオコーラさんとのトークショーの様子です。
私は、ナオコーラさんの小説の中で、とつぜん、自然の事が豊かに語られているところが大好きです。
「自然は美しいことがあるけれど、美しさには向かってはいない。
見上げると、枝が伸び、葉っぱが重なり、見たことのない模様を作っている。
美しいと感じるけれど、枝は美しさに向かって伸びてはいない。
枝は偶然に向かって伸びている。
たまたまそういう形になっている。
偶然を作り出そうとしている。
偶然を多発している。」
山崎ナオコーラさんの 「人のセックスを笑うな」 より
皆様、本当に2週間ありがとう。
ヴァニラ画廊の皆様を始め、手伝ってくださって皆様、遠くから応援してくださった皆様、
そして、見に来てくださった皆様ありがとう。
元気をもらいました。
これからもがんばります。
次は、陶芸です。