総合診療医からの健康アドバイス

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魚骨によるピアス式膿瘍に注意しましょう

2017-01-16 08:32:03 | 医療情報

 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。今日の朝は特に冷えましたね。寒くて布団から出たくありませんでした。週の始めからこの感じではこたえますね。今週末はさらに冷え込むそうです。体調管理はしっかりと。また、インフルエンザが猛威をふるっているそうです。外出したら、うがい、手洗いはしっかりとお願いします。では本題へ。

 

 

 魚の骨を呑み込むのは体に対して危険です。


 1842年に世界で最初に報告された魚骨による腹部疾患の症例報告では、胃を穿通した骨が内臓の静脈内に突き刺さり、重篤な静脈炎をきたしたものでした。

 

 

 その後報告される魚骨性疾患の多くはアジアからです。


 アジア付近で捕れる魚の骨が小さ目であり、「飲み込まれやすい」からです。


 1980年代には、香港のクイーンメアリー病院が、117例もの魚骨性疾患ケースを報告しています。

 


 「呑み込まれた」魚の骨は、体内でさまざまな場所をピアスのように穿通します。


 咽頭で穿通すると、頸部膿瘍や甲状腺膿瘍を来し、食道で穿通すると縦隔炎を引き起こします。


 胃や十二指腸を穿通すると、肝膿瘍や内臓の静脈炎を来します。


 口腔内の細菌を引き連れた魚の骨は、その細菌による膿(うみ)をつくるのです。

 

 

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