総合診療医からの健康アドバイス

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アルコールは発がん物質

2019-03-05 09:23:30 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 今日の沖縄は晴れ時々曇り。予想最高気温は23度と昨日より暖かいです。何かと話題のつきないスポーツ界ですが、今何よりがっかりなのは、日本ハムファイターズの清宮選手ですね。試合中に右手首を負傷し、診断の結果、骨折していて手術をするということです。これで、今年の前半戦はほぼ絶望だそうです。調子が良かっただけに悔やまれますね。では、本題へ。
 
 
 
 アルコールに発がんリスクがあることは以外にあまり知られていません。
 
 
 
 世界保健機関(WHO)の外部組織である国際がん研究機関(IARC)は、アルコールをグループ1(確実な)発がん物質とみなしています。
 
 
 
 このグループには、タバコやアスベスト、ヒ素、マスタードガスなども含まれています。
 
 
 明らかな発がん作用があるこれらの物質とアルコールは、発がん作用のリスクについて同じグループとみなされているのです。
 
 
 
 疫学的にも飲酒とがんとの関係も正の相関があります。
 
 
 全く飲まない人と比べると、少量の飲酒を習慣的に飲んでいる人では、がんのリスクが高まります。
 
 
 
 特に体質的にがんになりやすい人は要注意です。
 
 
 体質的とは、本人ががんにかかったことがある、家族にがんの人がいる、がんにかかりやすい遺伝子異常を持っている、などです。
 
 
 
 アルコールと関連の強いがんには、乳がん、咽頭がん、口腔がん、食道がん、肝がん、膵がん、大腸がん、などがあります。
 
 
 
 なかでも、頻度の多い乳がんや大腸がんは要注意です。
 
 
 乳がんの家系のある女性は飲酒は控えた方が良いと思います。
 
 
 
 喫煙とアルコールには発がんに対して相乗作用があります。
 
 
 習慣的に飲酒する人は禁煙しましょう。

 

 

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