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「お茶と写真の時間」~藤田一咲

2006-08-20 | 読書ノート


今日は、最近読んだ本の紹介です。
藤田一咲さん著作のフォトエッセイ、
「お茶と写真の時間」です。
ふとしたことから、この本に出会いました。
写真はもちろんのこと、彼の写真に対する愛情、哲学、思想に
非常に共感を覚えるところがたくさんありました。
被写体を見つめる、率直で素直なまなざしがストレートに読む側に伝わってきて、
とても心地良い時間を過ごすことができました。
特に藤田さんの文章が素敵です。

自分が信じた~第一印象を大切にした撮影をした方がいい。
自分を信じていい。~シャッターを素直に切るのがいい。

カメラは世界を記録する。
自分の気持ちを記録し、表現する道具。
自分の気持ちに正直になって、シャッターを押したい。
この世界を、今この時を切り撮り残したい。

写真、そこに写されるのは、
自分の目の前過ぎていった一瞬、一瞬。
かけがえのない人生の断片。
光や影、色にも自分の気持ちを重ねて写真を撮りたい。

カメラがなくても、旅は楽しい。
けれど、カメラのある旅はもっと楽しい。
撮影するものをよく見る楽しみ、
撮影したものをあとで見る楽しみ、
そこには、日常から離れたところにいた
自分を確認できる楽しみもある。

藤田さんの一つ一つの言葉に重みがあり、
そしてそれはまるで宝石のようにキラキラ輝いていて
私の心に深く深く、ゆっくりしみ込んでいくかのように思えました。


お茶と写真の時間

〓@53B2@出版社

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