理想としている女性がいます。
でも、その人は今この世にいません。
そう、私が生まれるずっと前、戦国時代の世を生きた、
山内一豊の妻、千代さんです。
NHK大河ドラマの影響もあるのかもしれませんが、
私は彼女の生き方が素敵に思えて仕方がありません。
あのような夫婦の形でありたい!と切に願う次第です。
「内助の功」という言葉は今や死語に近くなっているみたいだし、
夫を立てて影で支える・・
なんていう古風で殊勝な女性を現代の世の中見つけること自体が難しい。
でも、「誰かを支える」人生っていうのも、いいかもしれない。
なにもいつも「自分」、「自分」と自分が表に出ていかずとも
誰かの人生を支え、助け、時には導く・・
こういう生き方の方が私にはあっているような気がします。
本書は、千代がいかに山内家の財政を支えていたかを
現代と照らし合わせながら検証していきます。
千代が、一豊の名馬を購入する時に持参したお金を提供した話や
掛川城を徳川氏に明け渡すように提案した話は有名です。
将来性を見込んで、投資する時はどーんと支出する。
また千代は交際費にも、糸目をつけなかったと言われています。
そしてしめるところはしめる。
千代はまな板を買う余裕もなかったため、米マスの底を裏返して
用を足していたそうです。
投資する時は、とことん支出し、しめるときは、きっちり節約して家計を守る。
この2つの心得が家庭を支えるヨメには必要だということです。
つまり、節約ばかりでもいけないし、浪費ばかりでもいけないのです。
将来をしっかり見据え、目的を持ってお金を貯め、
使うときには使う。
時には倹約家になり、時には投資家になるということです。
なかなか興味深い内容でした。
千代さんのように、知的に賢く家計を切り盛りし、
夫を支え、導く・・なんてまだまだほど遠い気がしますが、
千代さんは女性としての私の理想像であこがれの人なのでした。
よーし、平成版千代を目指して頑張るぞー。