古神道家「宮地水位」は今でも霊界から教えを説き続けている?!
宮地水位は、幕末の土佐で潮江天満宮の社家に生まれ、後に同社の神官となった人物である。古神道に対する学識が深く、「宮地神仙道」を開いた霊能者としても知られている。
彼の出生や生涯には、多くの伝説や逸話が残されている。もともと神集岳神界という多くの神や仙人がいる世界に住まっていたが、とある事情で追放されその罰としてこの世に生を受けたという。またその死については、肉体を脱して再び神界に帰天したとも言われている。
彼を語るうえで欠かせないのは、川丹という仙人の導きで幽冥界を探訪したことだろう。この記録は著書『異境備忘録』に残されている。彼は幽体離脱を通じて紫微界、日界、神集界といった秘密とされていた神霊界の仕組みや活動を解き明かし、著書を通して人間界に伝えたと言われている。しかもこの著書には、天狗に連れ去られ修行したことで知られる寅吉が、死後天狗界へ帰還した現状までも報告されているという…(続く)