天才チンパンジー アイちゃんの研究で分かった人とチンパンジーの違い
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先日、中山の実家でNHKを見ていたら、天才チンパンジー、アイちゃんの特集をやっていた。このアイちゃんは、犬山市にある京都大学霊長類研究所にいるチンパンジーで、自力で檻のカギを開け、オラウータンの鍵も開けて逃がしてやったことから天才チンパンジーのアダ名がちついた子で筆者も以前から興味を持っていた。
このアイちゃんと息子のチンパンジーはまさに天才で瞬間記憶で、アットランダムに画面に並べた9つの数字とその位置を記憶し、数字をシルエットで隠しても小さい数字があったシルエットから順番に指を指すことが可能だ。
また、色や数字、品名も認識が可能であり、緑色の鉛筆を三本見せると、緑、鉛筆、3という単語を指指すことも可能だ。
こんな天才チンパンジーの親子でも出来ないことがある。例えば、目が描かれてないチンパンジーの似顔絵を渡してもそれに疑問を抱かないのだ。つまり、チンパンジーは目がないということを想像出来ない。 逆に人間の幼児に見せると多くの子が欠落した顔のパーツを書き込む結果が出た。
また、檻に入れられているアイちゃんが外に置いてあるジュースがとれないくて困っていても、横の檻にいる息子のチンパンジーは気にしない。自分の檻にあるステッキを隣の檻の母親に渡すことはしなかった。 結局、アイちゃんに催促されるまで息子は自分の檻で遊びに興じていた。 つまり、仲間が困っていてもチンパンジーは自主的には助けないわけだ。
700万年前、人とチンパンジーは同じ先祖から分化した。その分化後に生まれた違いとは、他人への思いやりと形のないものを想像することだった。人が人である理由は、想像力と思いやりである。
山口
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