今も昔も英雄だった最強の陰陽師「安倍晴明」の伝説
安倍晴明は、平安時代に活躍した陰陽師である。現在でも、ノベルスや映画などでも多くモデルとして取り扱われており、最もよく知られた陰陽師だ。
伝えによれば、幼い頃から陰陽師の賀茂忠行・保憲(かものただゆき・やすのり)父子から陰陽道や天文道を伝授されていたといわれているが、彼の出生年や幼少時の記録にしての詳細はほとんどわかっていない。
確かな記録としては、948年に大舎人(天皇について雑役をつとめる官人)に就き、960年に天文得業生(天文道を学ぶ学生職)として天皇の占いを任じられたというものが残っている。天文得業生になったのが40歳であったことから、かなり遅れての出世であったことが伺える。しかし、961年には陰陽師に任じられ、971年には天文博士の兼任、978年には陰陽博士として仕えるなど、その才能は充分に認められ発揮されていたことは間違いないだろう…(続く)