細菌兵器の実験場になったスコットランドの「炭疽菌の島」
スコットランドの北西に浮かぶ小さな島、グルイナード島はかつて致命的な細菌戦争の実験場であった。
1942年、第二次世界大戦の最中、ナチス・ドイツが生物兵器を開発していることを恐れたチャーチル首相は、科学者チームに炭疽菌(致死性の細菌感染症)を兵器として使う方法を探るよう命じた。その実験に使われたのがグルイナード島である。
グルイナード島は人里離れた場所にあり、感染症を封じ込めるだけでなく、研究内容が漏れる危険性も低いと思われたため、白羽の矢が立ったのだ。しかし研究を進めていくにつれ、家畜が次々と死んでいく様子に「これは大変なものを造っている」と思い至った人も出てきたという。
その後50年間、この島で行われてきた実験は隠蔽されてきたが、ついに国防省の機密解除文書によってその実態が明らかにされた…(続きはこちら)