妖怪川赤子は鳥山石燕の創作妖怪ではない…山口県岩国市で伝承地特定!
妖怪「川赤子」といえば、妖怪マニアには親しみ深い妖怪である。この妖怪は具体的な資料に乏しく、江戸期の妖怪絵師鳥山石燕が妖怪画集『今昔画図続百鬼』で創作した妖怪と見られていた。(勿論、石燕がなんらかの体験談や当時の伝承を参考にした可能性はある〕
鳥山石燕の描いた川赤子
かの水木しげるも絵にしており、川辺の草むらの中で泣く赤子という構図が、眼に浮かぶ妖怪マニアもいるだろう。
この水木しげるの描いた「川赤子」には、「川からギヤーギヤーと赤子の泣き声が聞こえ、赤子を探し廻っていると川に落ちてしまう」と言った内容の説明が添えられているが、これも石燕の残した絵から水木しげるが想像したのではないかと推測されてきた。(筆者が水木先生とお話した時、ファンからマニアックな情報を集めればいいとアドバイスをされた。この事から水木先生が川赤子のマイナーな情報や体験談を知っていた可能性も捨てきれない)
今回、山口県に行くにあたり江戸時代、岩国藩士広瀬喜尚が記した「岩邑怪談録」を見ていると「川赤子」の話に改めて気がついた・・・(この続きはこちらから)