古代兵器「アルキメデスの熱光線」は実現可能なのか?

古代ギリシアの数学・物理学者であったアルキメデスは、「水を張った容器に物体を入れた時、あふれ出た水の量と物体の体積が等しい」という原理を入浴中にひらめいたり、戦争のさなか地面に計算や図形を描いて考えていたところ、ローマ兵が近づいた際に「わたしの図形を踏むな!」と怒鳴ったり、と数々の逸話が残されている。
彼は自分の持つ数学や物理学の知識を理論やイメージで終わらせることなく、次々と具現化させてきたことでも評価されており、それが彼を天才数学者たらしめる要因であると言えるだろう。
紀元前264年から紀元前146年にかけて、共和制ローマとカルタゴの間でおよそ120年に渡り3度の戦争が行なわれていた。地中海地域の覇権を巡るこのポエニ戦争において、特に第二次ポエニ戦争の際、アルキメデスの作り上げた軍事兵器が大いに活躍したと言われている。この時の兵器として知られているのは、「鉤爪」「投石機」そして「熱光線」と呼ばれるものである…(続く)

