サンジェルマン伯爵の不老不死伝説
サンジェルマン伯爵の不老不死伝説
18世紀にヨーロッパのサロンで活躍したサンジェルマン伯爵は、スペインの前王妃マリー・ド・ノイベルグの不義の息子に生まれたという説、貧しいユダヤ人家庭に生まれたという説、トランシルバニアのラコッチー王家の王位継承者に生まれたという説がある。
当時から年齢は、300歳、2000歳とも4000歳とも言われており、不老不死伝説で有名だ。1710年頃、欧州のサロンで名前が知られるようになったが、冒険家であり、作曲家であり、神智学のマスターでもあった。一部の研究家は密結社「イルミナティ」のリーダーだったとも、薔薇十字団やフリーメイソンなどの会員だったとも主張している。博学で知られた伯爵は、英語、フランス語、ギリシア語、イタリア語、オランダ語、ラテン語、サンスクリット語、アラビア語、中国語を自在に操り、音楽や催眠術、科学、宝石にも造詣が深かく、ダイアモンドの傷を消す秘法を知っており、ルイ15世のダイアモンドの傷を直したという。
また、不老不死伝説の根拠として、普通の食事をせず丸薬とパンと麦しか食べなかった。その正体は、時間を旅するタイムトラベラーとも、優秀な錬金術師とも、言われているが、多くの人物が歴代同じ名前を襲名してきた複数成りすまし説なども唱えられている。
サンジェルマン伯爵の不老不死伝説。超人伝説
1、1822年のエピソード、ある人がインドに旅立うとしているサンジェルマンの使用人ロジェに質問した。「貴方の主人は本当に2000歳なのですか」すると使用人は「それは判りません。わたしはまだ300年しかお仕えしていないのですから」と答えた。(別バージョンでは、「うちのご主人は4000歳だというのですが、私はまだ100年しかお仕えしておりません)(更に別バージョンでは、サンジェルマン伯爵の言葉を疑う人の前で、サンジェルマンが従者に「君も覚えているよね?」と聞くと、「私はまだお仕えして500年しか経っていません」と答え、サンジェルマンは残念そうに「そうか、君が来る前だったかぁ」と言った。)なお、サンジェルマンは度々東方に行っていたうえ、ヒンズー教の瞑想のようなことをしていた。
2、セルジ伯爵夫人は、1710年にサンジェルマンに会ったが、約40年後に再会したところ全く年を取っていなかった。
3、1760年4月15日、ヴォルテールはフリードリヒ2世に「サンジェルマンは、決して死ぬことがなく、すべてを知っている人物」であると書いている。フリードリヒ2世自身も「死ぬことのできない人間」とサンジェルマンを評している。
4、キリストやソロモン王やシバの女王と面識があった。第三回十字軍(1189 ~ 92年)に従軍、イングランド王リチャード1世とパレスチナにて会談した。スペイン国王フェルナンド5世のもと大臣をしていた。アレキサンダー大王のバビロンの侵攻の時も一緒にも行った。
5、マリー・アントワネットとルイ16世に「政治に気をつけないと大変な事になる」と警告、1789年二人が処刑されるときにも、マリーアントワネットの侍女(アデマール夫人)がサンジェルマンと会っている。サンジェルマンは侍女に「お二人は、私の警告を無視した。もうお終いでしょう」と言った。
6、1710年に書かれジャン・フィリップ・ラモー(フランス音楽家)のサンジェルマン評。「1710年当時のサン・ジェルマン伯爵は、50歳前後に見えたが、25年後の1735年にオランダのハーグであった、25歳前後だった。」。
7、1748年、フランス国王・ルイ15世にオーストリア大使が、サンジェルマンを紹介、サンジェルマンは自分が作ったというダイヤを複数献上した。ルイ15世は、サンジェルマンを気に入り、錬金術実験室用にシャンボール城の一室を与え保護した。
8、ナポレオンは、ナポレオンはエジプト遠征の前と、エルバ島に流罪になる前、赤い服の男のアドバイスを受けた。
9、ナポレオン3世はサンジェルマンに興味を持ち、関連書類等をチュイルリー宮に集めた。
10、絹の染色技術や、皮をなめし方など特殊な技術に造詣が深く、特殊な絵の具を持っていた。画家のラトゥールは絵の具の調合方法を教えて欲しいと頼んだが、教えてもらえなかった。
1760年外務大臣ショワズール一味の姦計により、フランスから追われ、イタリア、ロシア、イギリス、オーストリアを放浪し、1780年にドイツのシュレスヴィッヒにて死去したと言われている。別の説によると、1784年2月27日と墓碑に刻まれているという。
その後も、サンジェルマンは出没している。第二次世界大戦中、イギリスのチャーチル首相は、サンジェルマンにアドバイスを受け、1939年にはアメリカ人のパイロットが中世のヨーロッパ人の服装をしたサンジェルマンと名乗る僧侶にあっている。(文・山口)
ブラバッキー夫人と画面向かって右の人物がサンジェルマン伯爵
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海外でもサンジェルマン本は人気
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18世紀にヨーロッパのサロンで活躍したサンジェルマン伯爵は、スペインの前王妃マリー・ド・ノイベルグの不義の息子に生まれたという説、貧しいユダヤ人家庭に生まれたという説、トランシルバニアのラコッチー王家の王位継承者に生まれたという説がある。
当時から年齢は、300歳、2000歳とも4000歳とも言われており、不老不死伝説で有名だ。1710年頃、欧州のサロンで名前が知られるようになったが、冒険家であり、作曲家であり、神智学のマスターでもあった。一部の研究家は密結社「イルミナティ」のリーダーだったとも、薔薇十字団やフリーメイソンなどの会員だったとも主張している。博学で知られた伯爵は、英語、フランス語、ギリシア語、イタリア語、オランダ語、ラテン語、サンスクリット語、アラビア語、中国語を自在に操り、音楽や催眠術、科学、宝石にも造詣が深かく、ダイアモンドの傷を消す秘法を知っており、ルイ15世のダイアモンドの傷を直したという。
また、不老不死伝説の根拠として、普通の食事をせず丸薬とパンと麦しか食べなかった。その正体は、時間を旅するタイムトラベラーとも、優秀な錬金術師とも、言われているが、多くの人物が歴代同じ名前を襲名してきた複数成りすまし説なども唱えられている。
サンジェルマン伯爵の不老不死伝説。超人伝説
1、1822年のエピソード、ある人がインドに旅立うとしているサンジェルマンの使用人ロジェに質問した。「貴方の主人は本当に2000歳なのですか」すると使用人は「それは判りません。わたしはまだ300年しかお仕えしていないのですから」と答えた。(別バージョンでは、「うちのご主人は4000歳だというのですが、私はまだ100年しかお仕えしておりません)(更に別バージョンでは、サンジェルマン伯爵の言葉を疑う人の前で、サンジェルマンが従者に「君も覚えているよね?」と聞くと、「私はまだお仕えして500年しか経っていません」と答え、サンジェルマンは残念そうに「そうか、君が来る前だったかぁ」と言った。)なお、サンジェルマンは度々東方に行っていたうえ、ヒンズー教の瞑想のようなことをしていた。
2、セルジ伯爵夫人は、1710年にサンジェルマンに会ったが、約40年後に再会したところ全く年を取っていなかった。
3、1760年4月15日、ヴォルテールはフリードリヒ2世に「サンジェルマンは、決して死ぬことがなく、すべてを知っている人物」であると書いている。フリードリヒ2世自身も「死ぬことのできない人間」とサンジェルマンを評している。
4、キリストやソロモン王やシバの女王と面識があった。第三回十字軍(1189 ~ 92年)に従軍、イングランド王リチャード1世とパレスチナにて会談した。スペイン国王フェルナンド5世のもと大臣をしていた。アレキサンダー大王のバビロンの侵攻の時も一緒にも行った。
5、マリー・アントワネットとルイ16世に「政治に気をつけないと大変な事になる」と警告、1789年二人が処刑されるときにも、マリーアントワネットの侍女(アデマール夫人)がサンジェルマンと会っている。サンジェルマンは侍女に「お二人は、私の警告を無視した。もうお終いでしょう」と言った。
6、1710年に書かれジャン・フィリップ・ラモー(フランス音楽家)のサンジェルマン評。「1710年当時のサン・ジェルマン伯爵は、50歳前後に見えたが、25年後の1735年にオランダのハーグであった、25歳前後だった。」。
7、1748年、フランス国王・ルイ15世にオーストリア大使が、サンジェルマンを紹介、サンジェルマンは自分が作ったというダイヤを複数献上した。ルイ15世は、サンジェルマンを気に入り、錬金術実験室用にシャンボール城の一室を与え保護した。
8、ナポレオンは、ナポレオンはエジプト遠征の前と、エルバ島に流罪になる前、赤い服の男のアドバイスを受けた。
9、ナポレオン3世はサンジェルマンに興味を持ち、関連書類等をチュイルリー宮に集めた。
10、絹の染色技術や、皮をなめし方など特殊な技術に造詣が深く、特殊な絵の具を持っていた。画家のラトゥールは絵の具の調合方法を教えて欲しいと頼んだが、教えてもらえなかった。
1760年外務大臣ショワズール一味の姦計により、フランスから追われ、イタリア、ロシア、イギリス、オーストリアを放浪し、1780年にドイツのシュレスヴィッヒにて死去したと言われている。別の説によると、1784年2月27日と墓碑に刻まれているという。
その後も、サンジェルマンは出没している。第二次世界大戦中、イギリスのチャーチル首相は、サンジェルマンにアドバイスを受け、1939年にはアメリカ人のパイロットが中世のヨーロッパ人の服装をしたサンジェルマンと名乗る僧侶にあっている。(文・山口)
ブラバッキー夫人と画面向かって右の人物がサンジェルマン伯爵
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海外でもサンジェルマン本は人気
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