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『第1話』 吾輩は猫である。名前はまだ無い。

2017年07月03日 | インポート

 

 

 

こんにちは。

今日の滋賀県は曇りです。

また夕方には雨が降るかもしれません。

明日は洗車の日なので雨はちょっと休憩してほしいなー。

 

 

 

吾輩は三毛猫である。名前はまだ無い。

 

吾輩は猫である。名前はまだ無い。

どこで生まれたかとんと見当がつかぬ。

私が、ねずみ取りだか虫取りだかわからぬ粘着剤の板に引っ掛かり、身体中が粘着剤まみれになったときからこの物語は始まる。

生まれてまだ3ヶ月ほどだが、およそ20人ぐらいの大勢の人間に囲まれたときはさすがに死を覚悟した。

おそらく粘着剤にベトベトにまみれた私によほど興味があったのだろう。

やがて周りの人間たちが騒がしくなり、やれ『うちは無理』だの、『動物アレルギー』だの言っている。

はて?何のことだかわからずにいると、ひとりの髪型の可笑しな女が『少しならうちで預かります』と言った。

しばらくして私はベトベトの体をダンボールに入れられたあと、大きな黒い鉄の物体に放り投げられた。

急に静かになり、時おり揺れる。何やら不吉な予感がしてきた。

しばらくすると、どうやらどこかへ着いたらしく『猫は?』、『いつまでやねん?』、『ほんまにちょっとだけなんやろな?』と、聞きなれない奇妙な言葉で話す男が眼に入った。

私はあまり眼が良くない。よって私にはこの男がどんな顔でどんな形をしているかは知るよしもない。夜のせいもあり、男は真っ黒だった。もしかすると黒猫の類い(たぐい)かもしれない。ならば性格が悪いはずだ。

そう言えば人間界の言葉で、日焼けという言葉を聞いたことがある。もしかするとこれを日焼けと言うのかもしれない。しかし何が何やらわからぬ状態で、ましてや初めてこんなに多くの人間を見た私には確かめる術もない。

とにかく全身黒い。何やら不吉な黒さだ。そしてこの黒猫男は腹の中も黒いに違いない。

いよいよ益々不気味になってきた。

これは何とか一石を投じねばと思った私は、憔悴(しょうすい)している体にムチを打ち、残りの力を振り絞り、目一杯の威嚇である『シャー!』という音を出してみた。

すると私の命懸けの『シャー』が効いたせいなのか、意外にこの人間たちは私に触ろうとしない。

このあと私はどうなってしまうのであろうか?

自分自身でも今後のあらすじが気になる。

 

 

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