この動きを見ていると、しばらくは飽きることがない。
ふるさと村(東京・小平市)にある水車である。
直径が3m弱ほどであろうか、水の流れを受けてゆっくりと回る。
おそらく、水車の回転を速めるには、水路に流れる水量を増やすのであろう。
水車小屋の内部を見ると、太い心棒(回転軸)の先端に木製の歯車が取り付けられている。
心棒にある歯車を移動させ、水平に回るもう一つの歯車に嚙合わせるようになっている。
歯がかみ合うと、歯車についている「石臼」がまわり、上から落ちてくる穀物を挽いてくれるというわけである。
「粗びき」にするか「細かく挽くか」は、上から落とす穀物の量で調節らしい。
このほかに、米などを搗く杵(きね)がある。
こちらは、杵を上下させ穀物を搗く部分である。
いずれも、セットさえしておけば無人で働いてくれる「精米機」であり「製粉機」である。
例えば、朝「小麦」をセットしておいて、お昼休みに「小麦粉」を回収する、というように利用出来たはずである。
昔は、村にある何か所もの水車小屋から、コットンコットンと音がしていたのであろう。
消費電力はゼロである。