幸隆の国から

歴史の跡、自然、いい湯などを訪ねて出掛けたときの記録。
また、四季折々、日々の雑感です。

あのお笑いタレントと武蔵野うどん

2024-06-20 | グルメ

西武鉄道西武線の東村山駅前には、東村山市(東京都)出身のお笑いタレント(Kさんとさせていただく)を偲ぶ銅像が立っている。

その東村山にはおいしいうどん屋さんが多い。

なかでも「こせがわ」さんは、あのKさんが、生前に好きだったお店と知って食べに行ってきた。

 

何か目印になるものがあるわけでもなく、地元の人に尋ねながらなんとかお店にたどり着いた。

道を教えていただいた方も、その方向を差しながら「おいしいですよ」と一言添えた。

住宅街の中、目の前まで行って「アッ、ここだ」と気が付くようなところだった。

 

庭に面して、「手打ちうどん」と染め抜かれた暖簾が架かった入口があり、それも二か所ある。

手前は「持ち帰り」のうどんを買いに来る人の入り口で、順番待ちのお客が一人待っていた。

「食べるのなら隣の入口にまわるように」教えられた。

 

庭の奥にあるのが、食堂の入口。

11時半ごろに到着したのだが、中に入ると、既に6人のお客がうどんをすすり上げていた。

壁には見覚えのあるKさんの似顔絵などが貼られていて、このお店とご縁があったであろうことを示している。

 

メニューは、ざる、かけうどん、肉うどんの三種類あり、ざるには普通、大、特もりの3サイズあることが見てとれる。

サイドには、てんぷらのほか、武蔵野うどん特有の「糧(かて)三種盛り合せ」、さらに、大根おろしが用意されている。

うどんは一旦食べてみて、足りなければ替え玉もできるようである。

私は、武蔵野うどんといえば、判で押したように「ざる+肉汁+天ぷら」の組み合わせので、この日も全く同じパターンで注文。

 

うどんは薄めにのしてあり、やや幅広にカットされている。

幅には若干のムラがみられ、機械で切ったのとは異なり、これはこれで「手打ちのアジ」が出ている。

天ぷらは、その日は、春菊と野菜のかき揚げであった。

武蔵野うどんは、昔から家庭で食べられていたスタイルが引き継がれていると聞く。

おばあちゃんが打ったうどんに、畑で採れた野菜をてんぷらにして添え、家族が揃っていただく。

そんな光景を思い浮かべながら、おいしくいただいた。

Kさんは、昔の懐かしさも手伝って、「武蔵野うどん」がお気に入りだったのではあるまいか。

今にも「イヨッ!」とか言いながら、あの人懐っこい笑顔で入ってくるのではないか・・・。

うどんを食べながら、そんな、あり得ないことを考えてしまった。



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