手元にある草津温泉の旅館・ホテル案内図、うまいものマップ、タウンマップなどは、いずれも「湯畑」が真ん中に描かれている。
その湯畑から放射線状にいくつかの通りが伸び、老舗旅館、土産物屋、飲食店などが立ち並んでいる。
一部には迷子になるような入り組んだ道もあり、おいしそうなものを求めてブラブラ歩くのも楽しい。
昨今の若者は私などとは嗜好が違うのかもしれないが、お温泉へ行ったら、まずは「温泉まんじゅう」。
以前に立ち寄ったことがある「ちちや」さんを目がけて行ってみる。
店頭のセイロからは湯気が立ちのぼっていて、いかにもおいしいまんじゅうが蒸けているようだ。
もともと甘党ではないので、こんな時しかチャンスはない。
友人へのお土産とは別に、すぐに食べられるバラ売りのクリ餡とこし餡を一つずつ購入。
作り立てのふかふかのまんじゅうを、一口で放り込む。
あ~、これだ、温泉まんじゅうの餡の甘さを思いだす。
温泉旅行では、宿から一歩出て、お昼ご飯を探すのも楽しみである。
一日目は、湯畑から近くの日本そばの「鴨鉄」さんに入る。
店名にもあるので鴨をキーワードに鴨汁そばを頼んだ。
別皿で、たっぷりと脂の乘った鴨が三切れ、ネギを背負って(?)出てきた。
うす味が付いていて、それだけで食べてもおいしかったが、つけ汁につけて、蕎麦をすすりながら食べるのが良かった。
ソバのあと、トロトロとした「そば湯」が出てくる(ゆで湯とはない)。
これにダシの利いたそばつゆをちょっと足すと、おいしいポタージュ・スープのようになり蕎麦好きにはたまらない。
あくる日は、やはり温泉街で見つけた、上州地粉うどん「まつもと」さんでお昼にした。
前日はソバだったので、その日はうどんにしたが、「上州地粉うどん」が目に留まったのだった。
これも想像に反して、日ごろ食べるのとは異なり、2cmぐらいの幅があり薄くて艶がある「ひもかわうどん」であった。
草津温泉ではほかでも「ひもかわうどん」の看板を見たので、この辺の名物なのだろうか・・・?。
もの珍しさも手伝って、うどん一枚一枚(一本一本ではない)を箸で救い上げ、つけ汁につけてすすりあげた。
なんか頼りなさを感じたが、コシがあってツルっとした食感は、うどんといえどもいつもとは全く違った美味しさだった。
食べる、呑む、温泉に入る、昼寝する・・・そんな温泉旅行では、なかでも食事は大きな比重を占める。
いずれもお店の前には順番待ちの列ができ、人気のあるお店であることが分かる。
偶然入ったお店がおいしかったということはラッキーだった。