我が家自慢の味噌の仕込みをした。
この辺りでは、一昔前までは各家庭で味噌を作ったという。
それぞれ、自分の家の味噌がおいしいと、自慢しあったようだ。
「手前味噌」とは、そんなことから出たのだと聞いた。
さて、我が家の「手前味噌」。
材料となる大豆は、近くの農家Yさんの自慢の大豆を分けてもらう。
洗った大豆は、一晩水に浸しておく。
庭に用意したかまどで、コトコトと2時間ほどかけて煮る。
大豆がほぼ煮えたところで火を止め、そのままの状態で一時間ほど置く。
豆がふっくらと柔らかくなる。
釜から上げたての大豆を、味噌すり機でペースト状にすりつぶす。
すりつぶした大豆と塩、糀を混ぜる。
我が家では、糀を多めに、塩を少なめの配分とする。
その辺の塩梅が、家庭の味噌の味を決めることになるが、それは家内の裁量となっている。
部屋には、良い糀の香りが・・・。
材料を混ぜ終わったら仕込み。
容器が木の樽だったらもっと本格的なのだが、そこはプラスチック製で我慢。
旧家であれば土蔵などで熟成させるのだろうが、我が家にはそんな場所は無い。
一年を通して比較的気温が高くならない場所に小屋を作って、そこで熟成させる。
二年味噌とか三年味噌という長期間寝かせた味噌もある。
我が家では、塩分を抑えているのでそれは無理なので、ほぼ一年で「蔵出し」する。
知人に差し上げると「おいしい!」と言われる。
その言葉に乗せられて、また「手前味噌」作りにチャレンジすることになるのである。