久しぶり見た夢に思いもかけず懐かしい人が登場しました。
過去と現在と、現実と架空が入り混じる難解な成り行きに、おぼろな映像をもどかしく絡ませながら、
喜びと悲しみそして湧き上がる幸せを更にかみしめようと、繰り返し繰り返しゆめうつつ反芻したのでした。
ナイトのごとく物静かに現れた彼は馬ならぬオートバイに乗った勇士
暗黙のうち見送ってくれる一群から離れて、後ろに乗り込みました
それは現在の人たちとの別れを意味しているようでした ?
新しい世界へ。旅立つ堂々とした彼の陰にすっぽり隠れて幸せと哀しみに襲われました ?
他人の夢の中身など、好んで聴く人がいるとは思えません。
誰かに話すときのためにでなく、乱世を平和に生きるために
意味のない夢物語を、ジャンヌダルクは彼の思い出とともに刻印したかったのです。それとも…
A.ha.ha・・
過去から忽然現れた彼と、果たせなかった夢をひととき実現させたかったのでしょうか。
それは多分明け方のことだったでしょう。
すぐに朝が来ると、もうシャボンの泡となって消えかけてゆく儚い記憶でしかないのに
まるで不思議の国でもさまよい歩いたような体感だけは、ことさら強く心の中に棲みついたのでした。