「もし七十さいまで生きのびられていたら・・・」
75歳を過ぎて芥川賞を受賞した黒田夏子さんの一言は、目に見えぬ大きな力を与えてくれました。
最強の寒波とかに襲われても部屋の中は暖かく、自由気まま好きなことにときを費やし
そこそこ病気もせず、冷蔵庫はいつも満杯、欲しいものは電話一つでいつでも手に入る。
この恵まれた環境にもあとたった一つ欠けてはならない要素がありました。
ふとしたことから体調を崩して以来、それまで念頭になかった自分の年齢が、
今度は一転頭から離れなくなって、何事にもすぐにブレーキがかかります。
個展の開催も体力気力に自信がなければいつしか実現の予定も遠のき
デスクワークで仕上がる画集の編集が面白くなって、最近はそれが目的だったように過ごしていました。
描きためたものの70%くらいを1冊にまとめて、
完成のあとの自分の姿がちょっと想像できないくらいでした。
ところが最終的にまったく無知だった「製本」の工程で行きつ戻りつ、画集はなかなか完成しません。
夢は宙ぶらりんで、それは悪循環しながらいやに寒さが身にしみる今年の冬となり、
何かが欠けているのでは?と無意識のうち暗中模索していたみたいです。
そのときでした
「もし七十さいまで生きのびられていたら」
その年をはるかに超えながら、当たり前のようにトシを忘れて生きてきたことに反省が生まれました。
同時に、これからも生き延びられたら、今まで同様作品を描き続けて、いつかまた「画集」を作ろう!
そんな自分の姿が見えてきました。
現金なものです
朝の目覚めが明るく快適になりました。
滞っていた作品づくりの日々が楽しくなりました。
次回、イメージに近づく本作りがしてみたい!