Counting Blessings

シンガーソングライター Yumiko Beckの
活動やあれこれ。

旅日記その16(ナザレ8)

2016年04月11日 | イスラエルツアー2016
受胎告知教会があまりに規模が大きかったせいか、隣りの聖ヨセフ教会はちょっと地味な印象。

イエスの一家が住んでいたという場所、マリアの夫ヨセフ(マリアは聖霊によりイエスを身ごもったと聖書に書いてある。従って、あえてこう記す。)の仕事場でもあり、イエスが家業である大工仕事の手ほどきを受けたと言われる場所だ。

しかし、ここでまた写真を前に「え~~っと。これなんでしたっけ?」現象が・・・

それで、ネットに上がっている色んな写真やら説明やらで答え合わせをした結果、どうやらこれはヨセフの仕事場跡らしいと判明。


それからこっちは、ブドウ酒とかの貯蔵庫らしい。


でもって、これが受胎告知教会と聖ヨセフ教会の間に発掘されたというヨセフの穴蔵・・・つまりお家。下部分がそれだ。

一般の貧しい人々はこんな質素な洞窟に住んでいた。

これらはすべて地下にある。要は石造りなので、前の時代の建物を完全に取り払うのでなく、瓦礫の上に建てる事になるので次第にカサが上がって行く。

それにしても肝心の礼拝堂の写真が一枚もないではないか。
・・・こうして見ると、何を撮ったのか、何を覚えているのか(忘れたのか)を振り返る事によって、自分の関心が一体どこにあったかを知る事ができる。脳っていうものは無意識のうちに取捨選択してるもんなんだ。

結局私は、聖書の時代が実際はどんな風であったのかを知り、そこからメッセージを受け取りたかったんだという事が見えて来た。
だから、イエスが住んでいたのが本当にこの洞窟だったのかどうかは、私にとってはそんなに大きな問題でない。
何しろ私たちは行かなかったが、聖ガブリエル教会というのもあって、ギリシャ正教によればそっちの方が受胎告知の場所だとされてるそうだし。

イエスは貧しさを知っておられたという事、故に私たちの悩み、苦しみを遠くから眺めておられる神ではなく、共に痛み、共に泣き、とりなしていて下さる方であるという事。
それが、私が受け取ったメッセージだ。

新約聖書の言葉が思い出される。
「この大祭司(イエス)は、わたしたちの弱さに同情できない方ではなく、罪を犯されなかったが、あらゆる点において、わたしたちと同様に試練に遭われたのです。
だから、憐れみを受け、恵みにあずかって、時宜にかなった助けをいただくために、大胆に恵みの座に近づこうではありませんか。(ヘブライ人への手紙4章15~16節 新共同訳)」

さて、ドライバーのアリさんが待つツアーバスへ戻る途中、ザクロを絞った生ジュースを飲んだ。

大きい方のカップで3ドルくらいだったか。とっても美味しかった♪
トイレを借りる目的も含まれていた。水が貴重な国なので、トイレが有料の場合がある。

ナザレはかつてはクリスチャンの割合が高かった。私の記憶違いでなければ、アラブ人のアラさんもミッションスクールで教育を受けたそうな・・・
現在はイスラム教、キリスト教、ユダヤ教が混在、全体としてはイスラム・・・というネット情報。

ナザレはゆっくり回れば丸一日使っても充分なくらい、まだまだ見所はある。
イエスが30歳で宣教活動を始めた後、故郷へ戻って聖書の巻物を朗読したシナゴーク(会堂)とか、故郷の人々には受け入れられず突き落とされそうになった崖とか、メギドの丘(ハルマゲドン)などなど。
どこを見て、どこを諦めるか。それらのチョイスはツアーの企画側に委ねられている訳だ。だって我々ツーリストは何にも分からないのだから!
つまり、企画側の意図により、ツアーはそれぞれ全く違ったドラマになるという事。

しかし、私は今回のB.F.P.ジャパンのツアーに心から満足している。後から振り返っても、偏りのない内容だったと思う。イスラエルは初めてと言う我々のため、出来るだけ多くのものを紹介しようとして下さる反面、限りある体力気力の事までよく気遣って、バランスを取るのが大変だったのではないかな・・・

私たちはこの辺でナザレを後にして、次へ向かうとしよう。
(つづく)

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