12月14日と言えば、このフレーズのナレーションではじまる「吉良邸討ち入り」で有名な元禄赤穂事件を思い出される方も多いと思います
赤穂事件そのものは史実であり、何故、浅野浅野内匠頭長矩が高家筆頭の吉良上野介義央に対し刃傷に及んだか諸説があるようですが、その後、様々な脚色がなされ、とりわけ、人形浄瑠璃や歌舞伎演目である「仮名手本忠臣蔵」によって、人気を博し、今日では年末年始の時代劇なども放映されるようになりました
物語は、上野介を討ち果せなかった内匠頭の無念を家臣47名(46名とも)が討ち入り、仇討によって本懐を遂げるというものですが、その背景には、喧嘩両成敗が原則のところ、将軍綱吉の「内匠頭は即日切腹、上野介はお構いなし」という不公平な裁可にあったとも言われています
元禄泰平の世に起きた義士伝に庶民も呼応し、47士への称賛と暗に将軍家への批判へとつながっていったのかもしれませんが、一方、吉良上野介は名君とも言われ、演目によって悪役にされているイメージとは相当差異があるようですが、今となっては、何が事実かは証明することは困難です
ただ言えることは、いつの時代も不公平な判断、政策には、庶民、国民の厳しい審判が下されるということではないかと思います
今、公務労働を巡る情勢は極めて厳しいものがありますが、特に「給与特例法案」が人勧制度を超えて、自律的労使関係制度を先取りして、労使合意によって決着した重み、「被災地被災者とともに歩む」として厳しい削減を受け止めた組合員の尊い思いに鑑みれば、「国家公務員制度改革関連4法案」との同時成立は当然のことであり、そうでなければ、不公平、不公正な結果になってしまいます
国民世論はいつの時代も公務員に対して厳しい目で見がちですが、私たちとして主張すべきは主張し、不公平、不公正な施策には毅然とした態度でノーを言い続ける、そうした本懐を遂げる思いで、この時期、忠臣蔵の場面を思い起こしつつ、来年通常国会で本格化する両法案へしっかり対応すべく決意を新たにしているところです。
組合員のみなさんの引き続きの情勢認識の共有と取り組みへの結集をお願いします【谷】