皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ各員一層奮励努力セヨ

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核弾頭ミサイルの脅威に如何に対処するか、ゆめ忘るな。

2016年10月23日 | 日本・国士





平成28年10月22日(土)

 泉州は、大阪府の堺市から南に向かって和歌山県までの
 西は大阪湾の海と東は紀泉山脈に囲まれた地域の旧国名である。
 この地域に、「泉州日日新聞」という月刊誌がある。
 私は、泉州に生まれて住んでいるよしみで、
 この「泉州日日新聞」に、毎月、時事問題について書いている。
 次に、十月六日発売号に掲載した論考を記す。
 秋の深まりとともに、
 九月に顕在化した我が国を取り巻く情勢の厳しさを忘れ、
 核弾頭ミサイルの脅威と、
 北朝鮮に拉致された同胞の救出
 から目を反らしてはならないからである。
 しかし、今の議会を見ていただきたい。
 目の前の危機を見て見ぬふりをして何をしておるのか。
 この状況を振り返って、
 戦後体制の末期症状・断末魔的痴呆
 と呼ぶ日の早からんことを。
   
     ・・・    ・・・   ・・・   ・・・
 
 十月に入り、泉州路の各神社も秋季例大祭を済ませ、
ふとん太鼓やだんじりの太鼓や笛の音が、収穫の秋を告げた。
その祭りの日に見上げた泉州の空には、天高くに鱗雲が漂っていた。
祭りは「日本の秋」を象徴する素晴らしい伝統行事である。
 
とはいえ、この秋の空の下で、連日報道されていたのは、
東京都の築地に代わる新しい中央卸売市場として豊洲に建設されている建物の設計変更問題と
野党第一党の民進党の党首の二重国籍問題であるというのは、情けない。
何故なら、国民が今知らねばならない重大問題は、
北朝鮮に拉致された多くの国民の救出問題と
我が国の国防そして領空と領海を守ることであるからだ。
 
九月に入り、北朝鮮が突如行ったミサイル発射と核爆発実験は、
北朝鮮が、ミサイルの尖端に核爆弾を搭載できて日本全土を射程内に入れた核弾頭ミサイルを保有するに至ったことを示すものである。
これに対して我が国政府は、北朝鮮に対して「言葉の最も強い意味での非難」を行った。
しかし、如何に言葉だけで「最も強い非難」をしても、
北朝鮮の三代目にとってはカエルの面に何とやらである。
そもそも我が国に核弾頭ミサイルをぶち込める国は、今まではロシアそして中共であり、この度北朝鮮が加わったのだ。これで、我が国の海を隔てた西の三カ国とも核弾頭ミサイルを保有することとなった。
この深刻な状況に陥った我が国は、
効き目のない言葉による非難ではなく、何を実施すべきなのか。
 
 一九七七年(昭和五十二年)九月の西ドイツに、学ぶべき先例がある。
 この時、ソ連は、中距離核弾頭ミサイルSS20をNATO(主に西ドイツ)に向けて実戦配備した。
 これに対して、西ドイツのシュミット首相は、ロンドンで
 「軍事的なバランスの回復は死活的に重要である」
 と演説した上で、断固として中距離核弾頭ミサイルパーシングⅡを、
 モスクワに向けて実戦配備して「相互確証破壊」の体勢を構築した。
 その上で、シュミット首相は、ソ連に強力な軍縮圧力をかけてSS20をNATO方面から撤去させたのだ。
 これが国際政治史における核弾頭ミサイルの脅威を除去した事例である。
 また、この事例は、口先の非難だけでは、
 核弾頭ミサイルの脅威は除去できないことを示すものである。
 従って、この秋、我が国も、西ドイツのように核弾頭ミサイルを保有すべきか否か、議論すべきではないか。
 
 安倍総理は、九月十七日に東京で開催された北朝鮮に拉致された国民救出集会において、
 十四年前の小泉総理と金正日との「平壌共同宣言の精神に基づいて拉致被害者救出を実現する」と演説したのだ。
 しかし、その「平壌共同宣言」は、日朝国交樹立のために、日本は北朝鮮に多額のカネを支払い、北朝鮮は核の開発を止めミサイルの発射をしないという約束である。
 ところが、北朝鮮はとっくの昔にその約束を破り、この九月にも、核実験を行いミサイルを発射した。そして、その約束破りに対して、我が国は「言葉の最も強い意味での非難」をしたのではなかったのか。
 「平壌共同宣言」は、相手の北朝鮮が約束を破って既に破綻しているのだ。
 この破綻した「平壌共同宣言」に基づいて、どうして拉致被害者を救出できるのか。
 安倍総理が言うように、「平壌共同宣言」の精神を守るということは、
 我が国が核弾頭ミサイルの開発を続ける独裁国家である北朝鮮に対して
 巨額のカネを支払うことであり、
 我が国が世界最大の「テロ支援国家」になることではないか。
 安倍総理は、裏切られて破綻した「平壌宣言」路線にしがみつかずに、
 明確に軍事的な北朝鮮の金独裁体制崩壊にともなう拉致被害者救出作戦実施を検討すべきである。
 
 次ぎに、我が国のシーレーンが通る東シナ海が風雲急を告げている。
 中国は我が国の尖閣諸島に対する実効支配を軍事力で奪おうとしている。
 従って、その領空と領海は、まさに中国に侵される寸前である。
 特に中国空軍の戦闘機による領空侵犯が現実味をおびてきた。
 泉州から遙か二千キロ南西の空のことだと軽くみてはならない。
 国民生活に重大な影響を与えるエネルギー、食料そして原材料などがこの海から我が国に運ばれているのだ。
 そこで、
 領空と領海の違いを明確に理解して対処することが我が国の存立を左右することになる。
 国際法上、領海は無害通航が認められているが、
 領空には無害通航はなく絶対的かつ排他的である。
 従って、中国軍機が我が国の領空を侵犯すれば、
 我が自衛隊機は、国際慣例上、
 まず「強制着陸」させ、それを拒否した場合、直ちに「撃墜」しなければならない。
 何故なら、核を搭載している可能性のある軍用機が
 音速を越える速度で我が領土上空深く侵入することを断じて阻止しなければならないからである。
 従って、総理大臣(最高指揮官)は、自衛隊に、
 領空侵犯機に対しては、
 直ちに国際の法規および慣例に基づいて、
 断固たる措置を執るよう命令を発すべきである。



西村眞悟の時事通信より。





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