CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-135「最後まで行く」(日本)

2023年06月07日 00時21分39秒 | 日本映画
砂漠になトカゲがいるんだ
 ある年の瀬の夜、刑事の工藤は危篤の母のもとに向かうため雨の中で車を飛ばしていたが、妻からの着信で母の最期に間に合わなかったことを知る。そしてその時、車の前に現れたひとりの男をはねてしまう。
 工藤は男の遺体を車のトランクに入れ、その場を立ち去る。そして、男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みる。しかし、その時、スマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」というメッセージが入る。
 送り主は県警本部の監察官・矢崎で、工藤は矢崎から追われる身になってしまう。(「作品資料」より)


 一つの事故をきっかけに追い詰められていく男の姿を描いたクライム・サスペンス。

 韓国映画「最後まで行く」の日本版リメイク作品である。

 刑事の工藤は危篤となった母親の元へ向かうため、雨の中、車を飛ばしていたが、車の前に突然現れた男を轢いてしまう。

 その男の遺体を車のトランクに押し込み病院へ向かった工藤は、亡くなった母親の棺の中に死体を入れ、一緒に燃やしてしまもうとする。

 そのあたりの展開は、いつ見つかってしまうか判らない緊迫感と共に、多少滑稽な様子を見せてくれる。

 それで一件落着かと思ったが、工藤のスマホに〝人を殺したことを知っている〟というメッセージが入る。

 それは同じ警察の監察官である矢崎という男からで、矢崎は執拗に工藤を追い、彼が轢いた男の死体を渡せと言ってくる。

 娘が人質にとられる中、工藤は死体を回収すると共に、矢崎がその死体に固執する理由を探っていく。

 果たして、矢崎がその死体に固執する理由は何か。

 工藤は、娘を取り戻すことが出来るのか。

 大まかなストーリー展開はオリジナルと同じであるが、終盤は多少の変化が見られたな。

 追い詰められていく工藤のダメっぷりと、追い詰めていく矢崎の冷徹さが際立つ展開であった。

 オリジナルも鑑賞しているので、物語に新たな驚きというものは感じなかったが、それでも事故をきっかけに工藤が追い詰められていく展開は、興味深かった。

 本作のオチは思わぬところへ転がっていくが、工藤は果たして、どこまで行くんだろう、と思わせるラストであった。

 否、工藤だけでなく矢崎もであるか。

/5

監督:藤井道人
出演:岡田准一、綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、駿河太郎、山中崇、黒羽麻璃央、駒木根隆介、山田真歩、清水くるみ、杉本哲太、柄本明
於:TOHOシネマズ池袋

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