CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-277「映画検閲」(イギリス)

2024年09月13日 01時02分40秒 | イギリス映画

恐怖はすでに存在する

 ビデオ・ナスティに対する論争が巻き起こっていた1980年代のイギリス。映画検閲官のイーニッドは、それが正しいことだと信じ、暴力的な映画の過激なシーンを容赦なくカットする毎日を送っている。

 その揺るぎない姿勢で周囲から「リトル・ミス・パーフェクト」と呼ばれている彼女だったが、ある時、とあるベテラン監督の旧作ホラー映画に登場するヒロインが、幼いころに行方不明になり、法的には死亡が認められた妹ニーナに似ていることに気が付き。(「作品資料」より)

 

 1980年代、過激なシーンを売りにしている映画〝ビデオ・ナスティ〟の検閲官の女性が現実とも虚構ともつかぬ世界にはまり込んでいく様を描いたサイコ・スリラー。

 冷徹に過激な作品をチェックし、容赦なくカットしていく検閲官のイーニッド。

 彼女は幼い時に一緒にいた妹が行方不明となっており、その責任を負っているよう。

 ある時観た作品が、妹がいなくなった時の状況と酷似しており、更に出演している女優、アリス・リーが妹であると確信を抱く。

 映画に関して調べ上げ、ついにアリスが撮影している現場にまで行くのだが。

 途中おぞましい殺人事件が発生し、犯人はある映画から影響を受けたと言う。

 その映画の検閲をしたのがイーニッドであったが、彼女は批判を浴びる。

 製作した方ではなく、検閲した方が世間から責められるんだな。

 イーニッドも映画に影響を受けてしまったのかという展開。

 そもそも妹が失踪した時、何があったのか。

 イーニッドが見たものは映画ではなく、潜在的な記憶ではないのか。

 そしてアリスに会いに撮影現場まで行ったイーニッドは思わぬ行動を取る。

 隠された真実と狂気が描かれ、惹き込まれる1本だった。

 映画に影響を受けて凶行に走るということはあってほしくないことだな、

/5

監督:プラノ・ベイリー=ボンド

出演:ニアフ・アルガー、ニコラス・バーンズ、ヴィンセント・フランクリン、マイケル・スマイリー、ソフィア・ラ・ポルタ、エイドリアン・シラー

於:新宿シネマカリテ


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