CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

20-169「悪党  加害者追跡調査 A(1~3話)」(日本)

2020年10月12日 23時15分28秒 | 日本映画
許すべきか、許すべきではないか
 姉を殺された過去を持ち、犯人への復讐心を胸に生きてきた元警察官で探偵の佐伯は、探偵事務所所長の木暮の指示で犯罪加害者の社会復帰後の素行調査を担当する。
 調査によってさまざまな犯罪加害者たちのその後が明らかになっていくが、その過程でかつて姉を死に追いやった3人の悪党の存在にたどり着く。
 復讐心に駆られた佐伯は、ある行動に出るが。(「作品資料」より)


 「名刺ゲーム」と同じくWOWOWで放映された作品を劇場で限定公開したもの。

 全6話を3話毎に2回に分けて上映され、本作は前半の1~3話を上映。

 高校生の頃に姉を殺された元警察官で今は探偵事務所に勤めている佐伯。

 高校生の息子を殺された両親から犯人の現況を調べてほしいという依頼が入り、その男、坂上に近付く佐伯。

 姉を殺した男たちは当時未成年で、名前も公表されることなく、数年で少年刑務所を出所している。

 いまだ心の傷が癒えず、復讐心さえ抱えながら日々を過ごしているが、坂上への調査をきっかけに再び姉を殺した男たちを追いかけ始める。

 
 登場人物それぞれ皆が愛する者を奪われるという経験をした者ばかり。
 あるいは、かつて奪った者。

 実際、依頼された調査対象は、かつて事件を起こした者ばかり。

 いつのまにやら、加害者追跡調査を専門にしている。

 根底に流れるテーマは、これまでに何度も取り上げられていた、愛する者を奪われた者の悲しみと怒り、そして未成年者による犯罪。

 1話から3話は、そんな依頼と調査が描かれ、佐伯の姉を殺した男たちへの調査が合間に挟まれる。

 テーマがテーマだけに、惹き込まれる内容であったし、人間ドラマの要素も交え、意外とホロリとさせるシーンも多かったな。

 果たして、遺族にとって加害者の罪は法律だけで終わるのか。

 心に葛藤を抱えたまま、調査を進めていく佐伯。

 彼は、姉を殺した犯人に対し、どのような決断をするのか。

 本作では1話完結のエピソードもあり、興味深い展開の話であった。

/5

監督:瀬々敬久
出演:東出昌大、新川優愛、青柳翔、森岡龍、蓮佛美沙子、池田朱那、大島葉子
   細田佳央太、岡田龍太郎、柄本明、寛一郎、三浦誠己、山中崇、波岡一喜
   渡辺いっけい、板谷由夏、益岡徹、松重豊、山口紗弥加、内田淳子、東龍之介
   醍醐虎汰朗、篠原篤、田辺桃子、ふせえり、諏訪太朗、川瀬陽太、小水たいが
   篠原ゆき子、中島歩、伊藤洋三郎、秋山ゆずき、天光眞弓、吉岡睦雄、千咲としえ
於:シネ・リーブル池袋

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