CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

20-069「ラスト・サンライズ」(中国)

2020年02月22日 11時36分22秒 | 中国映画
充電させてもらえませんか?
 巨大な独占企業ヘリオス社が提供する太陽光エネルギーであらゆるものが稼働する近未来の中国。国内は4つの地区に分断され、その中で最も豊かな第1地区で孤独な生活を送る天文学者スンは、最近の太陽の明滅現象に疑念を抱いていた。
 やがてその心配は現実のものとなる。
 ある朝、急激に太陽の光度が下がり、一瞬輝いたかと思うと突如、消滅してしまったのだ。太陽光だけが頼りの都市機能はすべて麻痺。キャッシュレス決済に慣れ、現金を持たなくなった人々は生活物資すら買うことができずパニックに。
 この事態に、隣の女性チェンとともに、第1地区からの脱出を試みたスンは、太陽光消滅の直前、謎の言葉を彼に残したヘリオス社のワン社長宅を目指すが。(「KINENOTE」より)


 太陽光エネルギーで全てが機能している世界で、太陽光が消滅。
 人々がパニックに陥る中、天文学者のスンが生き残るための道を模索する様を描いたSFドラマ。

 最後の太陽光をマンションの隣室で望んだスンは、その部屋に住む女性、チェンと共に狂乱する街を脱出する。

 この事態を解決するため、目指すは、太陽光エネルギーを開発した企業、ヘリオス社のワン社長の元。

 自らが生き残るため、そして人類の未来のために、スンとチェンが旅をするロード・ムービーの形になっている。

 ワン社長の元を訪れても何かが解決するわけでもなく、ワン社長が発した〝第4地区へ行け〟という言葉を頼りに、第4地区へ向かう二人。

 しかし、途中には様々な問題、困難が発生し、命の危険にまで晒される。

 果たして、2人は無事第4地区へと辿り着くことが出来るのか。
 そして第4地区には何があるのか。

 このような終末的な事態が発生すると、悪意を働く者たちが出てきて、それは善人であるはずの人々も同じ。
 窮地に立たされると、人は何をするか判らない。

 そんな緊迫感の中で旅は続き、興味深い展開。

 近未来の話ではあるが、システム化された世界で、そのシステムがシャットダウンしてしまう恐怖とパニックは、現在でも同じかもしれないな。

 いざ、という時の代替は考えておかなければいけないな。

 本作でも、人類の未来のキーとなるのは、旧エネルギーのようであった。

 人類の、地球の滅亡に瀕した状況でのSFロード・ムービー。
 行き着く先も含めて興味深い作品であった。

/5

監督:レン・ウェン
出演:ジャン・ジュエ、ワン・ダーホン、ジャン・ラン、シャオ・シェンジェ
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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