今はこの距離感でいいよ
特殊美術造形家の時宮健三が他界した。孫の朱莉は時宮の仕事に良い思い出がなく、複雑な心境でファン向けのお別れ会に参列する。そこには特撮ファンである同級生・卓也も来ていた。
朱莉と卓也は、時宮が作ろうとしていた映画「神の筆」に出演予定だったという男・穂積との出会いをきっかけに、その映画の世界に入り込んでしまう。
そこでは、映画には登場しないはずの怪獣ヤマタノオロチがすべてを破壊しようとしていた。(「作品資料」より)
長年、特殊美術の造形家として特撮作品を手がけていた時宮健三。
彼が他界し、お別れの展示会が開かれるが、あまりいい思い出のない孫の朱莉は、複雑な心境でそれを見ていた。
そこに穂積という男が現れ、朱莉と同級生で特撮オタクの卓也に、〝これと同じフデを見つけてください、世界の破滅を防いでください〟と言う。
すると朱莉と卓也は、かつて健三が監督しようとしていた作品の世界に迷い込む。
そこで怪獣たち、そして物語には登場しないはずのヤマタノオロチに遭遇する。
朱莉と卓也は元の世界へ戻るため、その世界の秘密を探り、全てを破壊しようとするヤマタノオロチを止めようと奮闘する。
冒険ファンタジーであり、着ぐるみやミニチュアを駆使した特撮作品となっている。
物語の世界となっている孤島での奮闘を通して、祖父に対する想いが変わっていく朱莉。
怪獣と神話であるヤマタノオロチを登場させ、更に孤島から街中へと繰り広げられる展開は、興味深かった。
正直、朱莉が〝カミノフデ〟に送り込まれてしまった理由は判り辛かったが、特撮モノとして楽しめる1本だった。
ことが終わった後に、朱莉が口にする言葉は、ちょっと唐突すぎるような気もしたが、物語の世界にいたということが、そういう想いにさせたのかな。
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総監督:村瀬継蔵
出演:鈴木梨央、楢原嵩琉、町田政則、馬越琢己、吉田羽花、樋口真嗣、笠井信輔、春日勇斗、釈由美子、斎藤工、佐野史郎
於:池袋HUMAX CINEMAS
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