CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-266「ボーダー 二つの世界」(スウェーデン・デンマーク)

2019年11月03日 20時13分01秒 | スウェーデン映画
人と違うのは人より優れているということ
 スウェーデンの税関で働くティーナには、違法な物を持ち込む人間を嗅ぎ分ける特殊な才能があり、入国審査で欠かせない貴重な人材として活躍していた。しかし、あまりにも醜い容貌をしていたため、同棲相手はいるものの、誰とも心通わせず、孤独な人生を送っていた。
 そんなある日、ティーナは自分と同じような容貌の旅行者ヴォーレと出会う。
 本能的な何かを感じ、やがて彼に自宅の離れを宿泊先として提供するティーナだったが。(「allcinema」より)


 主人公のティーナは税関で働いており、特殊な能力で違法なものを持ち込んだ人物を見つけ出すことが出来るという女性。

 所持品の匂いを嗅いだりする様子は、正に動物を思わせるもの。

 同僚から頼られてはいるものの、その醜い容姿のため誰とも心を通わせず、孤独に過ごしていた。

 そんなティーナが、ヴォーレという自分と同じような容貌の旅行者と出逢い、お互い何かを感じ取って、共に過ごすようになる。

 そして自らの秘密と思わぬ事件が明らかになっていく。


 「ぼくのエリ 200歳の少女」と同じ原作者の作品。
 原作者は脚本にも携わっているらしい。

 ティーナが持つという、人の恐怖や羞恥を嗅ぎ取る能力というのは、どこから来ているのか非常に興味深い。

 その能力によって入国審査だけでなく、児童ポルノを扱っている者たちの摘発のため警察に協力する。

 そして、偶然出逢ったヴォーレとの関係。

 どこかしら二人とも獣の雰囲気を感じさせ、絡んでいくところではかなり衝撃的な事実が明かされる。

 結構話の内容も衝撃的であるが、映像でも衝撃を受ける部分があるな。

 ヴォーレの体の秘密からして、単なる人間ではないのかなと思わせるものがあったな。

 果たしてティーナとヴォーレの関係、行き着く先がどうなるのか興味深い話であったが、サブエピソードぐらいかなと思っていた児童ポルノ摘発の事件が最後に絡んでくる。

 事件の解決もさることながら、ティーナ自身のその後の人生を肯定しようとするようなラスト。


 内容からするとホラーということになるのだろうか。

 ダークな雰囲気の世界観もあり、非常に惹き込まれる作品であった。

/5

監督:アリ・アッバシ
出演:エヴァ・メランデル、エーロ・ミロノフ、ステーン・リュングレン
   ヨルゲン・トゥーソン、アン・ペトレン、シェル・ウィレルムセン
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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