CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

20-133「ゲット・イン」(フランス・ベルギー)

2020年07月20日 09時35分18秒 | フランス映画
僕はチョコバーだ、外側は黒く、中は白い
 バカンス中、使用人に自宅を占拠されたポールとクロエ。立ち退きは簡単だと思われたが、覚書に返却規定がなかったため、法の壁が立ちはだかる。
 怒り狂うポールの前に現われたのは、クロエの昔の友人ミッキーだった。仲間たちとともに、ポールをドラッグやセックスが蔓延するアンダーグラウンドの世界へ引きずりこんでゆくミッキー。
 そして、ついに惨劇が起きる。ミッキーたちが占拠された家を襲撃し、ポールとクロエ、使用人夫婦を半殺しにしたのだ。
 さらに、宅内を荒らしまくるミッキーとその仲間。正気に返ったポールは、彼らの暴虐に立ち向かおうとするが、それが善良な男の内に潜む暴力や残虐性をも目覚めさせてゆく。(「KINENOTE」より)


 ポールとクロエの夫婦は、バカンス中、シッター夫婦に家を占拠されてしまう。

 裁判で争うのだが、光熱費の支払いか何かの書類にサインをしてしまったため、それが法的に有効な書類となり、立ち退かせるのが難しくなったよう。

 その間、キャンピング・カーで暮らすポールとクロエと幼い息子。

 キャンプ場の管理をしている、クロエの高校時代の同級生、ミッキーと出会うポールは、ミッキーとその仲間によってアンダーグラウンドの世界へと引きずり込まれ、やがて自らの内にある狂気を目覚めさせていく。

 ポールは家を奪われたことによって、自分が弱い人間だと思い込むようになっていく。
 そして、自分が黒人であるということにも、その理由があると思い始める。

 高校の教師をしているポールは、真面目な人間という設定になっているのだろう。
 妻のクロエが浮気をしたことも加わり、ミッキーたちとつるむようになり、徐々に狂気を目覚めさせていこうとする展開。

 果たして、ポールは怒りにまかせて、家を占拠した者たちに暴力を振るうのか。

 人の内に潜む狂気が徐々に顕わになっていく様を描いたバイオレンス・サスペンス。

 誰にでも内なる狂気をいうものはあるのだろうなと思わされ、それが顕わとなっていく引き金というのもあるんだろうなと感じる。

 クライマックス、ポールはその狂気を別の方向へと向かわせていくという展開。

 問題の解決はどこへ向かっていくのかという興味ある設定と、ポールがどのような行動を起こすのかが気になる展開であったな。

/5

監督:オリヴィエ・アブー
出演:アダマ・ニアン、ポール・アミ、ステファーヌ・カイラール、ユベール・デュラットル
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 20-132「VETERAN ヴ... | トップ | 20-134「モルグ 死霊病棟」... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

フランス映画」カテゴリの最新記事