CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-299「ロンドン・バーニング」(イギリス)

2019年12月03日 00時43分16秒 | イギリス映画
この街は腐敗が蔓延っている
 2012年のオリンピック開催後の景気後退で、混沌としたロンドン。強盗で服役していた元ボクサーのリアムは、刑期を終えて出所し、弟のショーンの世話になっていた。
 ある日、実業家のカレンに声をかけられたリアムは、ボクサー復帰を果たし、食い扶持を稼ぎながら妻と息子のためにカタギの仕事を探していた。だが、実はカレンは、裏で汚職警官と手を組み、闇不動産売買やコカイン密輸に手を染める犯罪組織のボスであった。
 そんな折、運び屋だったショーンが組織の金を持ち逃げ。激怒したカレンは、ショーンを殺害する。リアムは弟の復讐のため、汚職警官を追う刑事ベケットと手を組み、カレンを追いつめていく。(「KINENOTE」より)


 ロンドンで汚職警官と手を組み、闇不動産売買やコカイン密輸で私腹を肥やしている実業家のカレン。

 強盗で服役していたリアムはカレンの口利きでボクサー復帰を果たす。
 しかも、リアムの家族にも新たな部屋を用立てるという。

 リアムの弟、ショーンはカレンの裏稼業を手伝っている。

 実は2人の父親を殺したのはカレンであったが、兄弟はそれを知らず、自殺したものだと思っていた。

 そんな状況で繰り広げられるクライム・サスペンスであるが、ことは兄弟とカレンの問題では終わらない。

 カレンは何と汚職警官と手を組んでおり、危うい状況に陥ると、警察に処理を頼んで、揉み消しを図る。

 ほとんどの警官が汚職に塗れているのではないかと思われる状況で、ある事件を捜査していた刑事のベケットは、ことの真相を知ったリアムと手を組み、カレンを追い詰めようとする。

 父親の死の真相を知り、家族を危険な状況へと追いやったカレンに復讐を果たそうとするリアムの物語でもあるが、それだけでは終わらない展開。

 汚職警官がいることは判るのだが、いったいどこまで及んでいるのか。

 リアムはカレンの裏取引の情報を手にし、ベケット、そして不正を暴こうとする記者と共にカレンに立ち向かおうとする。

 全てがスッキリする話なのかと思ったら、思いも寄らぬ人物が裏切り、更にまるでしっぽ切りのような様相を見せる。

 目的は達したようなラストを見せるが、正直スッキリとはしないし、本当の悪は別にいたと思わせる状況。

 
 街に蔓延る不正を描いた作品であるが、思いも寄らぬ展開と結末で驚かされる作品でもあった。

 事実を基にした作品ということであったが、どこまでが事実なんだろうな。

/5

監督:ロン・スカルペッロ
出演:サム・クラフリン、ティモシー・スポール
   ヒュー・ボネヴィル、ノエル・クラーク、デヴィッド・ヘイマン
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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