CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

22-125「犬王」(日本)

2022年06月12日 00時33分13秒 | 日本映画
くじらはやって来ない
 京の都・近江猿楽の比叡座の家に、1人の子どもが誕生した。その子どもこそが後に民衆を熱狂させる能楽師・犬王だったが、その姿はあまりに奇怪で、大人たちは犬王の全身を衣服で包み、顔には面を被せた。
 ある日、犬王は盲目の琵琶法師の少年・友魚(ともな)と出会う。世を生き抜くためのビジネスパートナーとして固い友情で結ばれた2人は、互いの才能を開花させてヒット曲を連発。舞台で観客を魅了するようになった犬王は、演じるたびに身体の一部を解き、唯一無二の美を獲得していく。(「作品資料」より)


 南北朝時代、室町時代に活躍したと言われる実在した能楽師、犬王を題材としたミュージカル・アニメ。

 呪いのためか、盲となってしまった友魚は、琵琶法師となるが、偶然、異形の子であり、瓢箪の面を被る少年と出会う。

 二人は、どちらともなく音楽を爪弾き、やがて心を通わせていく。

 友魚は犬王の物語を斬新に歌い、犬王も平家の物語を新たな音楽で語っていく。

 京の都で話題となっていく二人の運命を描いた話。

 犬王というのは、聞いたことなかったな。
 本作でも登場するが、能楽と言えば、観阿弥、世阿弥。

 最後に、世間を熱狂させながらも、その名はそれ程後世に残るものではなかったという犬王。

 本作は、基本的に友魚の歌、そして犬王の歌と舞をメインに描き、物語の展開自体はそれ程あるわけではなかったな。

 いわゆるスターとなった二人の歌い手の、まるでライブのような雰囲気で見せる歌のシーンがメインとなっている。

 南北朝、室町時代という設定を逸脱しない程度に、ちょっと現代風にアレンジした音楽シーンが描かれ、それ自体は惹き込まれるものになっている。

 ストーリー重視の人は、ちょっと退屈に感じるかもしれないな。

 個人的には、音楽のシーンも楽しめたが、友魚が受けた平家の呪い、更に犬王自身も呪いを受けていることについて、もうちょっと掘り下げてくれたらなと思った。

 絢爛豪華とも言える音楽のシーンは楽しめる一作であった。

/5

監督:湯浅政明
声の出演:アヴちゃん、森山未來、柄本佑、津田健次郎、松重豊、片山九郎右衛門、谷本健吾、坂口貴信、川口晃平、石田剛太、中川晴樹、本多力、酒井善史、土佐和成
於:TOHOシネマズ池袋

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