CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

20-062「ラストレター」(日本)

2020年02月16日 19時00分23秒 | 日本映画
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 岸辺野裕里は姉・未咲の葬儀の場で、彼女の娘・鮎美から未咲宛てに届いた同窓会の案内と、未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。
 その後、姉の死を知らせるために向かった同窓会で、その姉と勘違いされてしまう裕里。戸惑う彼女は、そこで初恋の相手で今は小説家をしている乙坂鏡史郎と再会する。
 ひょんな成り行きから、姉のフリをしたまま鏡史郎と手紙のやり取りをするようになる裕里だったが。(「allcinema」より)


 思わぬことから亡くなった姉、未咲のフリをして、初恋の男性、乙坂鏡史郎と手紙のやり取りをすることとなった裕里。

 そのやり取りによって、高校時代の懐かしい想いが甦ってくる。

 今は、メールやLINEなどでやり取りすることが多く、手紙などそうそう出すことはなくなったが、裕里はちょっとした行き違いで、夫にスマホを水没されてしまう。

 こうして、裕里は鏡史郎に手紙を出すことにする。

 更に鏡史郎は、未咲の実家に手紙を出すが、そこでは未咲の娘、鮎美と裕里の娘、颯香が過ごしており、届いた鏡史郎の手紙を読み、こちらも未咲のフリをして手紙を出し始める。

 こうして交錯していく手紙のやり取りによって、鏡史郎、未咲、裕里の高校時代の姿が回想という形で映し出されていく。

 鏡史郎は裕里の初恋の相手、しかし、鏡史郎は未咲に恋をする。
 いわゆる三角関係ということになるが、この顛末がどうなったのかは、あやふやなままだったな。

 その後、哀しい運命となってしまう未咲。
 その未咲の死によって、心に重荷を背負うことになる裕里と鮎美。

 そんな2人が、鏡史郎と文通することにより、そんな重荷を振り払う様が描かれる。

 同じく、ずっと未咲に未練を持っていたような鏡史郎も、文通、そして現在の裕里、未咲の娘である鮎美と話をすることによって、わだかまりを吹っ切ることが出来たよう。

 高校時代を懐かしむ気持ちと、手紙というのもいいものいだなと思わせてくれる作品。

 重苦しいわけでもなく、また情感に訴えるだけでもなく、どことなくユーモラスな雰囲気を湛えながら展開する物語。

 一応、ラブ・ストーリーということになるのかな。
 心惹かれる一本であった。

/5

監督:岩井俊二
出演:松たか子、広瀬すず、庵野秀明、森七菜、小室等、水越けいこ
   木内みどり、鈴木慶一、豊川悦司、中山美穂、神木隆之介、福山雅治
於:TOHOシネマズ新宿

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