CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-181「ちょっと今から仕事やめてくる」(日本)

2017年06月09日 00時22分51秒 | 日本映画
生きてさえいえれば何とかなる
 ブラック企業で働く青山隆は上司のパワハラに苦しめられ、極度の疲労から危うく駅のホームで電車にはねられそうになる。
 そのとき彼を救ったのは幼なじみだというヤマモトだった。しかし青山はどうしてもヤマモトのことを思い出せない。
 それでも、陽気なヤマモトと過ごすうちに本来の明るさを取り戻し、仕事でも成果をあげるようになる青山だったが。(「allcinema」より)


 ブラック企業で働き、上司からパワハラを受け、心身ともに疲弊している青山隆が、偶然駅で出逢った、小学校の同級生だと名乗るヤマモトという男と過ごすうちに本来の自分を取り戻し、見つめ直していく物語。


 青山隆が勤めている会社はかなりのブラック企業。
 ちょっと誇張されているとは思うが、朝に皆で唱える社訓などは、普通には考えられないぐらいである。
 こういう会社はあるのかな。

 そんな中、パワハラに苦しめられ、極度に疲労した隆は、駅のホームから線路に転落しそうになるが、すんでのところで助けられる。

 それが、小学校の同級生だったというヤマモト。

 隆はヤマモトに関しての記憶はほとんどなかったが、明るい性格のヤマモトと話し、時間を過ごすうちに、気持ちに変化が起きてくる。

 それでも隆には会社で様々な難問と厳しい叱責が降り注いでくる。

 そんなブラック企業に対し、自ら立ち上がり、対抗していこうとする話などはありそうな感じであるが、実際は隆のように甘んじて受け入れなければならないのが現実なんだろうな。


 隆の会社での状況とその決断までの様子を描くと共に、ヤマモトという人物が何者であるのかというのが焦点。

 最初はアッサリ小学校の同級生でないことは判り、それはそれで納得するのだが、その後ヤマモトは3年前に自殺していることが判明する。

 果たして、隆と会っているヤマモトは誰なのか、あるいは幽霊なのか。

 ヤマモトが隆を励ますために話している内容を聞いていると、何となくその正体は判るような感じである。


 傍からアドバイスをされたとしても、なかなか会社を辞めるというのは難しいもの。

 「会社を辞めるのと、死ぬのと、どっちが簡単なん?」
とヤマモトが隆に訊くシーンがあるが、その答えは当たり前のようで、意外と考えてしまう質問かもしれないな。

 
 ちょっと観ていて辛い話でもあったが、この話に共感できるのかと言われれば、正直そこまででもなかったかな。

 終盤の話がちょっと蛇足気味で、そのため長さを感じさせるところもある。

 ブラック企業に、最後の決断など、少々設定的には特異な感じがして、共感し辛い部分もある作品だったかな。

/5

監督:成島出
出演:福士蒼汰、工藤阿須加、黒木華、森口瑤子、池田成志、小池栄子、吉田鋼太郎
於:新宿ピカデリー

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