23-268「沈黙の艦隊」（日本）

海に愛された鯨を突くことは出来ない
　日本近海で、海上自衛隊の潜水艦がアメリカの原子力潜水艦に衝突して沈没する事故が発生。全乗員76名が死亡したとの報道に衝撃が走るが、実は全員が生存しており、衝突事故は日米が極秘裏に建造した日本初の高性能原子力潜水艦「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装工作だった。
　しかし艦長の海江田四郎はシーバットに核ミサイルを積み、アメリカの指揮下を離れて深海へと消えてしまう。海江田をテロリストと認定し撃沈を図るアメリカと、アメリカより先に捕獲するべく追う海自のディーゼル艦「たつなみ」。
　その艦長である深町洋は、海江田に対し並々ならぬ感情を抱いていた。（「作品資料」より）


　およそ３０年程前に、〝モーニング〟に連載されていたのは知っていたが、読んだことはなかった。

　そんな大ヒット・コミックを実写映画化した作品。

　バトル・アクションという風ではないが、潜水艦と潜水艦あるいは戦艦が戦闘するシーンはある。

　海江田艦長が操艦する潜水艦が、沈没事故で乗員全員が死亡したと報じられる。

　しかし、そこには裏があり、秘密裏に原子力潜水艦、シーバットに乗せるためであった。

　だが、シーバットに乗った海江田は、アメリカの指揮下を離れる。

　テロとみなしたアメリカは第７艦隊を総結させ、シーバットを沈めようとする。

　日本では閣僚がてんやわんやしてる中、かつて海江田の下で潜水艦に乗っていた深町艦長が操艦する潜水艦が、シーバット捕獲の命を受け、動き出す。
　　
　シーバットには核ミサイルが積んであると話す海江田。
　
　果たして、海江田の目的は何なのか。
　
　そして海江田は、思わねことを宣言する。

　本気で沈めようと魚雷やミサイルを撃ってくるアメリカ軍に対し、海江田はどう応戦するのか。

　魚雷やミサイルを撃てば、完全に戦争になってしまうが、それは海江田の思惑とは違うような気がする。

　応戦法など戦闘シーンは興味深かった。

　ただ本作は話の序盤だけのようで、海江田の真の目的もハッキリとは判っていない。

　続編ないと、気分はスッキリしないな。

/５

監督：吉野耕平
出演：大沢たかお、玉木宏、上戸彩、ユースケ・サンタマリア、中村倫也、中村蒼、松岡広大、前原滉、水川あさみ、岡本多緒、手塚とおる、酒向芳、笹野高史、アレクス・ポーノヴィッチ、リック・アムスバリー、橋爪功、夏川結衣、江口洋介
於：ＴＯＨＯシネマズ池袋