23-347「翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて」（日本）

風が吹いたら止まる湖西線か

　東京都民から迫害を受けていた埼玉県人は、麻実麗率いる埼玉解放戦線の活躍によって自由と平和を手に入れた。

　麗は「日本埼玉化計画」を推し進め、埼玉県人の心をひとつにするため、越谷に海を作ることを計画。そのために必要な白浜の美しい砂を求めて和歌山へと向かう。

　そこで麗は、関西にもひどい地域格差や通行手形制度が存在しているのを目の当たりにする。

　そして大阪のめぐらせた陰謀が、やがて日本全土を巻き込む東西対決へと発展していく。（「作品資料」より）

 

　徹底的に埼玉の自虐ネタで笑いを引き起こした「翔んで埼玉」の第２弾。

　埼玉解放戦線の麻実麗は、埼玉に海を作る計画を立て、白浜から砂を持ち帰ろうと和歌山へ赴くが、麗が目にしたのは、大阪から迫害を受ける、和歌山、奈良、滋賀の人々の姿。

　滋賀解放戦線の桔梗魁と出会い、助けられた麗は魁と行動を共にし、やがて滋賀のために行動することになる。

　今回は、埼玉を滋賀に置き換え繰り広げられる茶番劇。

　日本全国大阪化計画を目論む大阪府知事、嘉祥寺晃と麗たちの対決。

　今回は様々な関西ネタで笑わせてくれる。

　関西の人でないと判らないネタも多かったかな。

　よく滋賀の人が京都、大阪に最終的に発する〝琵琶湖の水を止める〟という言葉を現実に行おうかという展開。　

　そして、前回にもあったご当地出身対決。

　その顛末は、登場人物を絡めてのオチで面白かった。

　一応タイトルである埼玉の話もしっかり入っている。

　ある意味、現実的にはドロドロした感じのネタをハッキリ出すことで、ちょっと気持ちを昇華させたような作品。

　今回は、関西の話で、やっぱり判る人には判るという感じであったが、面白い１本であった。

/５

監督：武内英樹

出演：ＧＡＣＫＴ、二階堂ふみ、杏、加藤諒、益若つばさ、堀田真由、くっきー！、高橋メアリージュン、和久井映見、アキラ１００％、朝日奈央、天童よしみ、山村紅葉、モモコ、川﨑麻世、藤原紀香、片岡愛之助

於：ＴＯＨＯシネマズ池袋