CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-288「箱男」(日本)

2024年09月21日 00時36分33秒 | 日本映画

わたしよりわたしらしくわたしを書いた

 ダンボールを頭からすっぽりと被った姿で都市をさまよい、覗き窓から世界を覗いて妄想をノートに記述する「箱男」。それは人間が望む最終形態であり、すべてから完全に解き放たれた存在だった。

 カメラマンの“わたし”は街で見かけた箱男に心を奪われ、自らもダンボールを被って箱男として生きることに。

 そんな彼に、数々の試練と危険が襲いかかる。(「作品資料」より)

 

 箱男とは、ダンボールを被り、覗き窓から外を眺めてはノートに記している男。

 この設定からして奇抜であるが、その箱男を狙ってくる者が現れる。

 更に箱男になろうとする者も現れ、その存在が危うくなる。

 倒錯的と言うか、不条理な話である。

 確かに何かの内側にこもり、外界との接触を断ち、世界を見ているというのは究極的な理想かもしれないな。

 とは言え、ストーリーとしては理解し難いものがあったな。

 箱男であるわたしに、それを狙うニセ医者に軍医。

 そして箱男を誘惑しようとしているような葉子という女性の存在。

 彼らが絡む物語が展開される。

 箱男が狙われ逃走する様子や、箱男同士がぶつかり合うシーンは少し滑稽であったな。

 箱男であるわたしも、別の箱男から箱を奪い、箱男になろうとしている。

 そして、わたしから箱男を奪おうとする男。

 話としては興味深かったが、今ひとつ理解し難い話であったな。

/5

監督:石井岳龍

出演:永瀬正敏、浅野忠信、白本彩奈、佐藤浩市、渋川清彦、中村優子、川瀬陽太

於:新宿ピカデリー


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