CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-231「武曲 MUKOKU」(日本)

2017年08月07日 00時36分38秒 | 日本映画
斬られて生かされたな
 警察官の父に反発しながらも、その非情な指導のおかげで剣の道で一目置かれる存在となった矢田部研吾。父とのある一件から剣に背を向け自堕落な生活を送るようになっていた。
 一方、研吾のもう一人の師匠、光邑師範の前に、ラップのリリック作りに夢中のいまどきの高校生、羽田融が現われる。融はかつて台風の洪水で死にかけたことがあり、そのとき味わった感覚が忘れられず、いまだ追い求め続けていた。
 そんな融の秘めたる剣の才能を見抜いた光邑は、研吾を立ち直らせるきっかけになるかもしれないと、彼のもとに融を送り込むのだったが。(「allcinema」より)


 幼い頃から父親の厳しい指導のおかげで剣道では一目置かれる存在となる矢田部研吾。
 剣道の指導を行っていたが、ある事件をきっかけに剣の道から離れ、酒浸りで荒んだ生活を送っている。

 高校生の羽田融はラップの作詞に夢中になっている少年であったが、ふとしたきっかけで剣の道へと進む。

 矢田部のもう一人の師匠である光邑師範は、この融の才能を見抜き、矢田部の元へと送り込む。

 矢田部は、父親との確執から手合わせ中に木刀で叩きのめし、昏睡状態へと追いやってしまう。
 一方、融は幼い時に洪水で溺れ、死に掛けた経験があり、それが今でもトラウマとして残っている。

 それぞれ死に囚われてしまった二人が出会い、やがて避けられない決闘へと向かっていく姿が描かれる。


 それぞれが何かを振り払うように、あるいは引き込まれるように闘いへと向かっていく姿が緊迫感ある様子で描かれる。

 基本的には剣道というスポーツではあるが、二人の様子から正に果し合いへと向かっていくようで、いったい二人の行く末がどうなるのか、緊迫感は半端なかったな。

 それぞれ苦悩やトラウマがあると言えども、その言動には肩入れできるところは少なかった。


 クライマックスは、雨が降りしきる中、対決することになる矢田部と融。

 そのシーンで緊張感もマックスとはなる。

 いったいこの対決の行方はどうなるのか、どちらかが囚われてしまった死へと追い込まれるのか。


 どう展開していくのか読みづらい設定で、緊迫感もあって面白い作品だった。
 対決の後の展開は、まあ穏やかに流れていったなという感じだった。

/5

監督:熊切和嘉
出演:綾野剛、村上虹郎、前田敦子、片岡礼子
    神野三鈴、康すおん、風吹ジュン、小林薫、柄本明
於:新宿武蔵野館

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