CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

20-218「望み」(日本)

2020年12月31日 12時56分41秒 | 日本映画
もう前の生活には戻れないということ
 一級建築士の石川一登は、妻の貴代美と高校1年の息子・規士、中学3年の娘・雅と幸せな日々を送っていた。
 しかしある日、規士が家を出たまま帰らす、連絡もつかなくなってしまう。やがて規士の友人が遺体で発見され、次第に規士を含む少年グループ内でのもめ事が原因の可能性が高まってくる。
 当初は規士は加害者の一人ではないかと思われていたが、まだ発見されていない被害者がもう一人いるのではないかとの噂が広まり、規士がどのような形で事件に関わっているか判然としなくなる。
 そんな中、どんな形でも息子に生きていてほしいと願う貴代美は、規士が無実であってほしいと望む一登と雅の言動に苛立ちを募らせていくのだったが。(「allcinema」より)


 幸せな一家に突然訪れる苦悩を描いたサスペンス・ドラマ。

 長男で高校生の息子、規士が出かけたまま戻らず、その後規士の友人が遺体で発見される。

 行方不明となっている規士と共に、他にも数人が関わっていると思われる中、規士に犯人としての疑いがかかる。

 規士が加害者なのか被害者なのか判らぬまま、父親の一登、妻の貴代美、そして中学生の妹、雅は周囲から好奇の目に晒され、やがて規士が加害者かもしれないということから嫌がらせまで受けるようになる。

 規士が発見されないまま、家族にかかってくる災難は、規士が加害者前提で家族に他人が接してくること。

 建築士である一登は、業者からも客からも仕事を断られてしまう。

 有名女子高受験を目指す雅も受験は難しいかもしれないと言われる。

 そして、日々群れてくるマスコミの面々。

 やがて、規士は被害者ならすでに死んでいると思われ、生きているなら加害者であると思われる。

 息子が人を殺すとは思えないと感じる一登であるが、それなら規士はすでに死んでいるということになる。

 例え加害者であっても息子に生きていてほしいと願う貴代美。

 雅も兄が被害者であってほしいと望み、家族の気持ちもバラバラとなっていく。

 そんな境遇に置かれてしまった家族の姿と想いに胸苦しくなる感じである。

 貴代美の気持ちに付け込むように雑誌記者の内藤が近づいてくる。

 果たして、規士は加害者なのか被害者なのか、そして生きているのか死んでいるのか。

 家族の行く末はどうなるのか。

 話の展開としては非常に興味深い作品であったな。

/5

監督:堤幸彦
出演:堤真一、石田ゆり子、岡田健史、清原果耶、加藤雅也、市毛良枝、松田翔太、竜雷太
於:TOHOシネマズ新宿

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